心配だった。内藤が入れ込み過ぎている。感情が先回りしている。WBCはオープン・スコアリング・システムをとっており、4回と8回に採点が公表されるから、最初にリードしておこうと思ったのだろうか。一方、亀田は妙に落ち着いている。負けてもともとだから、ふだん通りの力を出せばいい。そんな感じで、力みがない。試合は案の定、内藤が攻め、亀田がかわすという構図になった。どちらがチャンピオンで、どちらが挑戦者か分からない。
内藤大助は積極的に前に出た。手数も多かったが、やや大振りの感じがした。亀田興毅はアウトボクシングに徹し、カウンター狙いで、コンパクトなパンチを出した。2ラウンド、亀田のノーモーションの左ストレートが内藤の顔面をヒット。いきなり飛んでくる強烈なパンチだ。内藤の顔がつぶれ、一瞬、腰がぐらついた。鼻はみるみる腫れ上がり、血が流れ落ちた。この一発が流れを決めたように思う。手数では内藤が上回ったが、有効打、ガード、試合の主導権、は亀田が握った。亀田の懐に入れない内藤のもどかしさが伝わってくる。入ろうとすると、カウンターが飛んでくる。しかし、これもボクシングだ。現実はきびしい。
亀田興毅はこの試合のため、特別なトレーニングを積んだという。科学的な筋トレだ。だいぶ筋力アップを図ったらしく、リングに上がったとき、首や腕が一回り太くなった感じがした。パンチも強くなったに違いない。首まわりの筋肉が強くなったぶん、打たれ強くなったのかもしれない。けさTBSの「朝ズバ」に生出演していたが、試合前のような悪たれはつかず、内藤選手をたたえ、感謝していた。精神的にも大人になったようだ。
試合は3-0の判定で亀田の勝ち。がんばった内藤大助さんにも、拍手。
燃い内藤は
前に出る
冷めた亀田は
カウンター
いい試合だった
最近のコメント