2008.07.20

偏頭痛には灸

50代後半の女性が頭が痛いといって治療にみえている。右側の後頭部の表面がズキズキ痛む。病院では後頭神経痛と診断されたそうだ。交通事故などの後遺症でも、また脳の病気でもなさそうだ。帯状疱疹ならもう発疹が出ているはずだ。

初回は、つらそうなので、痛みのある部位に鍼を刺した。しばらく置鍼し、それから直接お灸をしていった。頭のお灸は圧痛点に印をつけて、髪の毛を掻き分けて、米粒の半分ぐらいの大きさの艾(もぐさ)を円錐形にして、底を少し湿らせて置く。そこに線香の火をつける。頭は表皮だけで真皮がない。だから、思ったほど熱くはない。むしろ、ツーンとして気持ちがいい。

翌日、2回目の治療を行った。前日の治療が効いて、頭痛は半減し、よく眠れたといって喜んでいた。きょうは首から背中の鍼を加えた。首と頭の境目が後頭神経の出てくるところだ。また背中は交感神経の異状興奮を鎮めるためである。さらに、頭痛のときに効く足のツボにも鍼をした。右後頭部には1回目と同様、鍼と灸をした。

一日あいだを置いて、きょうは3回目の治療だが、もうすっかり頭痛は消えたという。軽く首と背中に鍼をし、背中には温灸を加えた。ぐあいがよさそうなので、これで治療を終了し、ようすを見てもらうことにした。頭痛には灸がよく効く、じつによく効く。

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2008.07.12

エレパルス

Elepuls
低周波治療器、オムロン「エレパルス」

エレパルスの具合が悪くなったので、カニバサミのところを取り替えた。長いあいだ使っていると接触不良を起こすためだ。分配用のコードもあるので、カニバサミを7つ交換した。新しいのをつけて半田付けするだけだが、老眼が進んでいるので目がきつい。

パッドのほうも交換したが、予備がなったのでLAOXに電話をしたら、取り寄せになるという。そこで価格コムで安いところを探して注文した。変な話だが、交換用パッドは定価2100円(8個入り)で、これを三箱買うと新しいエレパルスが買えてしまう。オムロンは取り替え部品で儲けているんだな、なんて思う。

プリンタもけっこうインク代が高い。数回インク・カートリッジを買うとプリンタ本体が買えてしまう、なんて笑うに笑えない話がある。とくにhp(ヒューレット・パッカード)はひどい。以前、安いなと思ってhpのプリンタを買ったが、インクを2回買ったらプリンタ本体が買えるではないか。やられたと思った。

低周波治療器はパッドを皮膚にあて、カニバサミのほうを刺入した鍼の頭につけて治療する。とくに筋肉のがんこな凝りをほぐすのにいい。また、抹消神経マヒでだらんとした腕が数回で回復する、といったような経験もしている。低周波のデジタルな刺激で筋肉にポンプ作用を起こし、血液循環をよくすることができるのだ。

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2008.07.01

みんな生きていればいい

録画しておいた「課外授業・ようこそ先輩」を見た。タイトルは、「みんな生きていればいい」だ。先生は東大助教授の福島智さんである。福島さんは3才から9才にかけて視力を失い、さらに18才までに聴力を失った。全盲ろうという重複障害者である。

Fukushima 1983年、都立大に入学し、盲ろう者として日本で初めて大学進学を果たした。大学では教育学を専攻し、卒業後、都立大助手、金沢大学助教授を経て、2001年、東京大学助教授となった。現在、東京大学先端科学技術センターにおいて、バリアフリー研究に力を注いでおり、2008年5月、博士号を取得している。

目が見えないということだけでも大変なのに、そのうえ耳が聞こえないとなると、自分と自分以外のものの接点は、触覚、嗅覚、味覚しかない。お母さんが指点字という方法を開発し、点字を打つ指を福島さんの指に重ねて打つようにした。それに慣れると、かなりの速度で話を伝えることができるようになった。福島さんは他の人とコミュニケーションがとれないのが一番つらかったという。

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小学生たちが耳にヘッドホンをつけ、さらにアイマスクをかけて、もう一人に先導されて飲み物を取りに行くシーンは感動的だった。目が見えないから思うように歩けない。耳が聞こえないから、言葉で注意しても伝わらない。先導する友達の手が離れたときの孤独感といったらない。

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全盲ろうの人は自殺を試みる人が少なくないそうだ。福島さんもどん底に陥ったが、「これは神が私にくれた苦悩なのだ。この苦悩を一生懸命乗り越えていこう」と決めたそうだ。そうしたら気がらくになったという。

最後に子供たちからの質問があった。「いちばん辛かったことは?」という質問には、「人間はひとりでは生きていけない。なのに、コミュニケーションが取れなかったことです」と答えた。「いちばん嬉しかったことは?」とい質問には、しばらく考えてから、「いま生きていることです」と言った。目頭にツンと来るものがあった。

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いちばん嬉しいことは何ですか
と小学生にたずねられ
いま生きていることです
と全盲ろうの東大助教授
生きていることは至福なのだ

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2008.06.30

一回きりの患者さん

はり治療にみえる人で、一度だけ来院して、つまり初回だけ治療して、その後の様子が分からない患者さんが少なくない。治療費が高かったためか、期待した治療法と違っていたためか、鍼が強すぎたのか、あるいは弱すぎたのか、一度の治療で楽になったのか、治ったのか、他の治療院に行ったのか、それとも時間がたって忘れてしまったのか、いろんなケースが考えられる。

今日きた人はミュージカル劇団に所属していて、一年半前に膝を痛めて治療に来たことがあるという。だから今日で二回目の治療だ。今回は左の股関節の上が痛いという。小殿筋という筋肉を傷めているようだ。背中と腰に鍼を打ち、温灸をし、カウンターストレインで骨盤と腰椎の矯正をして、すたすた歩けるようになった。前回の治療はどうでしたかと聞くと、嬉しいことに「あれ一回で、すごくよく効きました」という。カルテには、前回は右膝の前十字靭帯が強直していると書いてある。

このように期間があいてもまた来てくれる人はいいが、連絡のない人は、たった一回だが、その治療がどうだったか分からない。効いたのか、効かなかったのか、悪くなったのか、完治したのだろうか。ぜんぶの人にこちらから電話をかけるわけにもいかない。その後の消息が知りたいところだが。

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2008.06.20

柳川春巳さん

Yanagawa_2 きのうと今日のラジオ深夜便「こころの時代」は、「夢への挑戦~ある盲人ランナーの軌跡」という放送だった。話し手は佐賀県の鍼灸師で、全盲の柳川春巳さんである。柳川さんは1956年生まれで、小児緑内障のため7歳で視力を失ったそうだ。

運動が嫌いだったが、盲人でホノルルマラソンを走った人のことを知り、自分も挑戦してみることにした。学校のグランドに杭を打ち、そこから20mのロープを引き、自分の腰に巻いたチューブにつなげる。この杭は羊を遊ばせるためのもので、上端が自由に回るようになっている。そしてスタート地点にラジオを置き、何週したかの目安にする。直径40mだから、8周するとほぼ1㎞になるという寸法だ。

Yanagawa2

それから伴走者を見つけて、小さなレースに出る。やがて、ホノルルマラソンも出場する。このときはアメリカ人の選手が伴走してくれたそうだ。何時間で走りたいと言えば、そのペースを維持して伴走してくれるそうだ。言葉がわからないので、すべてOKで答えたら、何度もジュースを飲んだり、トイレに連れて行かれたという。

ホノルルマラソンを完走してから、バルセロナ・パラリンピックの予選があることを知り、それに出場したらトップの成績で文句なしに代表に決まった。そして、バルセロナでは6位に入賞した。余談だが、歌手の高石友也も誰かの伴走をしていたそうだ。高石友也といえば、マラソン完走100回以上の鉄人だ。

Para

柳川さんは、96年アトランタでは、2時間50分56秒で日本最高記録を出し、念願の金メダルを獲得した。 それからトライアスロンにも挑戦した。晴眼者がガイドするにしても、海を泳いで、自転車を漕いで、それからマラソンだ。どうやってやったのか想像を越える。しかも、ちゃんと完走したという。そして今は、なんと「十種競技」へ挑戦しているという。100m、1500m、幅跳び、円盤投げ、槍投げ、乗馬などだ。晴眼者でもやる人は少ない。

柳川さんは、円盤投げや槍投げといった競技を見たことがない。それを、福岡大学の十種競技の先生から、体の動きを伝えてもらって、見たことのない物体を投げる。「今の動きだと右に行きましたよ」「今のはまっすぐです」。そして3年経ったいま、からだが気持ちいいと感じたときが、うまく投げられているときなのだ、ということが分かってきた、という。

やりたいことがあるのなら、それをまず表明してみたら、と柳川さんは言う。そうすれば、まわりに自然とそれを手伝ってくれる人たちが集まってくる。本人の努力が大きいだろうが、それが人の輪をつくり、みんなで一緒に取り組む楽しさで、さらにがんばることができる。互いに助け合い、与え合い、大きなエネルギーが生まれるのだ。

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2008.06.12

分子標的治療薬 

きのうの「ためしてガッテン」は、「がん徹底予防スペシャル」というタイトルで、がんの新しい治療薬を取り上げていた。その名を分子標的治療薬という。分子レベルでがんの働きを止めてしまおうというものだ。

いままでの抗がん剤は、がん細胞を殺すことに重点がおかれていた。しかし、それは正常な細胞にも作用し、白血球が減少するなどといった強い副作用をともなう。

分子生物学の進歩により、がん細胞がもつ固有のタンパク質だけに作用する薬が開発された。これが分子標的治療薬である。がんの悪性化にかかわる血管増殖因子や転移関連因子など、ミクロの分子にターゲットを絞り、その働きを止めて、がんの進行をストップさせようというものである。がん細胞を殺すのではなく、それいじょう悪化させないという考え方である。

番組では、この分子標的治療薬を使っている人が紹介されていた。がんは消えないが、なんの症状もなく暮らしていけることをとても喜んでいたの印象的だった。

→ためしてガッテン「分子標的治療薬」

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2008.05.24

ササヘルス

Sasahealth

毎朝、豆乳のヨーグルトにササヘルスを加えて食べている。新谷弘実医師の講義を聞いてから、うちではあまり牛乳を飲まなくなった。豆乳にヨーグルト菌を入れて、もっぱら自家製豆乳ヨーグルトをつくっている。味は牛乳のものとほとんど変わらない。ササヘルスの効能については、大和生物研究所のHPにこんなふうに書いてある。

ササヘルスは、高原地帯に自生し、清浄な水と大地に育まれたクマ笹の有効成分を抽出した医薬品です。効能・効果としては、疲労回復、食欲不振、口臭・体臭除去、口内炎です。

体臭が減るのも事実だが、ササヘルスを飲むと、わたしははっきり食欲が増すのが分かる。整腸作用が強いようで、お腹がすき、通じもよくなる。効能書きには書けないようだが、抗がん作用などもあるようだ。がんの予防としては、キノコ類を積極的に食べている。

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2008.04.23

膝のお皿が痛い

きのうの朝、1時間ほど草取りをした。そのときは何でもなかったが、昼近くなって左ひざが痛みだした。下肢をまっすぐにしていれば体重をかけても痛くないが、膝を曲げようとするとズキンと痛む。ちょうど、膝のお皿のあたりだ。歩くときは膝を曲げるが、そのときズキッとくる。自然、びっこを引いてしまう。とくに階段を降りるとき痛む。左膝に体重を乗せたまま、30度以上曲げなければならないからだ。仕方なく、一段ずつ両足をそろえるようにして降りるしかない。

まっすぐの時は痛くないが、曲げると痛い。これは通常、膝関節が伸展しきっているため、つまり膝がまっすぐになりすぎているためだ。なにかのはずみで、伸展筋が異状収縮を起しているのだろう。これを直すには、足首の下に枕を置き、だれかに膝の上下をゆっくり押し込んでもらえばいい。そうすることによって、伸展筋がたるみ、脳が異状緊張をはずしていいことを学習すれば、膝は曲がるようになるはずである。京子にその治療をやってもらったが、いまいち痛みが軽減しない。

そこで、膝を屈伸させる筋肉や十字靭帯などを検査したが、圧痛点が見つからない。それと、ゆっくり曲げていくと、曲げ始めて30度ぐらいで激痛がくるが、さらにゆっくり曲げていくと痛みが消えてしまうのだ。正座するほどいっぱいに曲げても、それほど痛まない。これはどういうことだろう。いろいろ考えながら、もう一度ていねいに圧痛を調べてみた。そうしたら、膝のお皿の上縁のわずか内側に強い圧痛点が見つかった。軽く触れるだけでも飛び上がるように痛む。

Hizaこれは膝のお皿(膝蓋骨:knee cap)が位置異常を起している証拠である。膝のお皿は膝関節を保護するために、大腿四頭筋の腱の中をかなり自由に動くような状態でおさまっている。それでも正常な位置に戻るように靭帯である程度、固定されている。それが、なにかのショックでずれてしまったのだろう。

膝のお皿の位置異常をなおすには、圧痛点の正反対の側からお皿を圧痛点に向かって軽く押してやればいい。お皿の上縁のやや内側を時計の11時の位置とすれば、5時の方向から11時の方向にむかって、お皿を軽くおせばいいのだ。お皿は軽く押してやれば動くので、本当に200グラムぐらいの力で押せばいい。強く押しすぎると、お皿を固定している靭帯を逆に緊張させてしまう。3分ぐらいそのままにして、ゆっくりゆっくり戻していく。これが驚くほどよく効いた。左膝をまっすぐにして引きずるように歩いていたが、かなり痛みが取れて、少しぐらいなら曲げられるようになった。

けさは痛みが半減していた。また何度か、左膝のお皿を11時のほうに押す、という治療をていねいにやった。きょうは定休日なのに、これでは何もできないなと思っていたが、だんだん楽になってきたので、車で神代水生植物園に出かけた。左膝を上げるとまだ痛むのでパーキングブレーキは踏み込めないが、右足はなんでもない。

「多聞」で深大寺蕎麦を食べて、アオゲラ(きつつきの一種)を見に行った。ほとんどベンチに座ったままで、アオゲラが穴を開けたところで3時間ほど粘っ。しかし、とうとうアオゲラは現れなかった。ホーイホーイという鳴き声は聞こえるが、穴掘りには来なかったのだ。それから、野川にモズの子供がいるというので行ってみた。その報告は明日にしよう。

※膝の痛みは、半月板、側副靭帯、十字靭帯などが原因のことが多く、
 お皿の位置異常はあまり多くはないが、自分で体験したことなので、
 少し専門的になるがここに載せておく。

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2008.04.05

多摩病院

ゆうべ夜10時過ぎに電話があり、親戚の叔母が腹痛で苦しいから車で病院へ連れて行ってくれという。多摩病院にかかっているので電話をしたら受け容れてくれると言われたそうだ。息子達がいるが、みんな遠く、すでに酒を飲んでしまっているらしい。そこで正義の味方、陽ちゃんは颯爽と出かけた。さいわい、多摩病院の救急外来はあまり混んでなくて、すぐに診察を受けることができた。しかし、それからが長い。CT検査、血液検査などに手間取り、意外に時間がかかった。

叔母の腹痛は一進一退で、途中でお腹の内容物を吐いたりして本当に苦しそうだった。お腹がパンパンに張っているから腸閉塞ではないかと思ったが、毎年この時期に起こる発作だという。下行結腸に憩室があってそれがときどき炎症を起こすらしい。憩室というのは腸壁にできる小さな袋のようなものである。けっきょく、腸の緊張を緩める薬を点滴して、あるていど痛みはおさまった。

遠くから息子さんもかけつけてくれて、夜中の1時半ごろには治療が終わった。他の患者は、小さい子供さんが3人、おじいさんが1人、若い人が4人ぐらいだったろうか。交通事故の人が担架で運ばれていくのも見えた。患者もつらいが、お医者さんもたいへんだ。体力勝負だな、と思った。ひょんなことで多摩病院に初めて行ったが、ICUにも入れて、いろいろ勉強になった。

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2008.03.31

魚の目

行く春や鳥啼き魚の目は泪」、というのは、芭蕉の『奥の細道』の最初の句だ。行く春を惜しんで、鳥が悲しそうに啼き、魚の目にも泪が見えるようだ。そんな意味で、芭蕉は未踏の地への旅立ちの気持ちを重ねたのだろう。これは陰暦3月27日、陽暦5月16日だそうだから、もう初夏のことだ。おだやかな春の陽気が暑い夏に移ってゆく、それがもの悲しかったのだろうか。

話はまったく変わるが、去年の10月下旬に、魚の目が痛くてうちの治療室に来た人がいる。70歳の女性で、左足の親指の付け根の裏に分厚い魚の目ができていた。整形外科に行ったら「切る」といわれたが、なんとかならないかというのである。大きさは十円玉を楕円にしたような形で、カチンカチンに硬く、押すと痛がる。

魚の目は何度か治療したことがあるが、いちばんいいのは直接灸をすえることだ。時間はかかるが、艾で根気よく魚の目を焼き、その部分を炭化させてしまえば、だいたいポロリと取れてしまう。魚の目は仮死状態だから、お灸をすえても熱くない。小指の頭ぐらいの艾を富士山のように立てて、すこし熱さを感じ始めるぐらいまで焼く。一回の治療で、10壮から20壮ぐらいのお灸をすえる。

Uonome1    Uonome2    Uonome3
大きな魚の目          大きなお灸をすえる      炭化する

週2回のペースで1ヶ月ほど治療すると、魚の目の痛みが取れ、まわりが柔らかくなってきた。少し炭化した部分を削りとり、さらに1ヶ月ほどすえた。お灸の他には骨盤矯正や左下肢の坐骨神経の治療もしている。その後しばらく、来院しなくなった。

その患者さんが、5日前に首が痛いといってやってきた。最後に魚の目の治療をしてから3ヶ月がたっている。こちらから切り出す前に、向こうから「おかげさまで、魚の目はきれいに取れました」という。なんでも、少しずつ炭化した部分を剥ぎ取っていたら、1月の終わりにはきれいになったそうだ。わたしが触ってみると、ほんのすこし点状に硬いものがあるが、まあ完治したといってもいい。患者さんの喜びは、わたしの喜びでもある。

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炭化した部分を少しずつ剥がしてゆくと、きれいな皮膚になる。

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2008.03.21

チベット体操

おととい、みのもんたの「思いっきりイイテレビ」でチベット体操をやっていた。「一日5分、魔法の体操で10歳若々しくなれる!」というキャッチフレーズがついていた。妻は以前から毎朝この体操をやっているが、すこし間違えて覚えていたところがあるらしい。なんでも、この体操は美輪明宏が紹介してから広まったらしい。わたしもやってみたが、第2のポーズでがんばりすぎたせいか腰にきた。

ぜひ覚えておきたい体操なので、ここにメモしておこう。くわしくはNTVのホームページ参照。→http://www.ntv.co.jp/omoii-tv/teacher/back/0803/0319.html

第1のポーズ回転〔ストレス解消〕

01(1)直立し両手を広げる。
(2)ゆっくり右にまわる。
(3)目が回らない程度に
 奇数回おこなう。

・時計、貴金属ははずす。
・まわりにぶつからないように。
・片足を中心にして回らない。
・右回りはチャクラを強める。

第2のポーズ腹筋〔下腹を引き締める〕

02

(1)仰向けになる。
(2)息を吸いながら、ゆっくり
 頭と脚をあげる。
(3)脚は垂直に。
(4)息を吐きながら、
 頭と脚をおろす。

・無理をせず、ゆっくりやる。
・性的魅力が増す。

第3のポーズ立ち膝うしろ反り〔バスト&ヒップ・アップ〕

03

(1)ひざをついて背中をのばす。
(2)頭を前に倒しながら、息を吐く。
(3)息を吸いながら後ろに反る。
(4)息を吐きながら、元に戻す。

・無理せず、ゆっくり呼吸する。
・自信とエネルギーを取り戻し、
 バストやヒップをアップさせる。

第4のポーズ上向き四つんばい〔二の腕、太ももを引き締める〕

04

(1)脚を伸ばして座る。
(2)手を腰の横につき息を吐く。
(3)テーブルの形をつくる。

・無理せず、できる範囲で。
・二の腕、太ももが引き締まる。
・このポーズがきつい人は、
 両肩を床につけて、膝を立て、
 腰を持ち上げてもいい。

第5のポーズ腕立て伏せ、腰上げ〔背中、腰のシェイプアップ〕

06

(1)腕立て伏せの姿勢をとる。
(2)息を吐きながら腕を伸ばす。
(3)息を吸いながら腰を上げる。

・無理をせず呼吸を意識する。
・理性、判断力が高まる。
・ 背中、腰がきりっと締まる。
・きつければ腕立て伏せの
 姿勢で強く舌を出してもいい。

回転、腹筋、立ち膝うしろ反り、などは私がつけた名前。

つぎにYOUTUBEで見つけたチベット体操の動画を載せる。
実際はこんなに速くやらずにゆっくりやればいい。

ポーズ1、2、3

ポーズ4、5

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2008.03.09

Qちゃん

名古屋国際女子マラソン
北京オリンピックの最終選考を兼ねた名古屋国際女子マラソンが行われた。中継の終盤をテレビで見たが、本命の高橋尚子(35)の姿が見えない。どうしたのだろう。そう思っているうちに、初マラソンの中村友梨香(21)が優勝をさらった。2位も初マラソンの選手だった。優勝者のインタビューのあいだも、Qちゃんの姿は見られなかった。

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Qちゃん遅れる

夕方のスポーツニュースで、高橋尚子のインタビューが放送された。完走はしたけれど、1位から18分ぐらい遅れたらしい。インタビューのなかで、Qちゃんは意外なことを口にした。去年の8月に右ひざ半月板の手術をしていたというのだ。手術のあと松葉杖を使って歩き、リハビリを重ねて、ことしの1月ぐらいから50キロぐらい走れるようになったという。それから二ヶ月あまりで名古屋国際女子マラソンを迎えたのである。

マラソンは2時間半ほどで42.195kmを走る過酷なスポーツだ。自転車のようなスピードで2時間半も走り続ける。長期間の練習のことなどを考えると、命がけのスポーツであるといっても過言ではない。半月板の手術などしたら筋肉を傷つけるから、ベストの状態で走れるまでには相当時間がかかるはずだ。それを「みんなに夢を与えられたら」と走ったQちゃんはすごい。しかも、ちゃんと完走したのだから驚く。インタビューに答えるQちゃんの顔は明るかった。まだ引退はしないという。

立川市民マラソン
けさ、うちに急患が来た。立川市民ハーフマラソン(21km)に参加してスタートしようとしたが、ウォーミングアップ中に臀部の違和感を感じた。それがかなりの痛みになったのでレースを棄権して、うちに鍼治療に来たのだ。この人は月一回のペースで鍼治療にみえている。

話を聞くと、きのうの練習で少しスピードを出して走ったあと、軽く右の臀部に違和感を感じた。しかし、それほど痛くなかったので、けさ立川に行った。ところが、軽くアップしているうちに痛みがひどくなった。来週も駅伝があるので、大事をとって棄権したというのだ。その判断は正しかったと思う。マラソンにしろ、ハーフマラソンにしろ、わずかなからだの不具合が大きく結果を左右するからだ。

検査をすると、右臀部にはっきりとシコリが認められた。右の小殿筋と中殿筋を傷めている。はりで痛みを軽減し、カウンターストレインで硬い殿筋をゆるめた。だいぶ楽になったが、ニ三日は走ってはいけない、来週の駅伝(10km)も止めたほうがいい、と話した。疲労と冷えが筋肉を傷めたのだろう。

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2008.02.27

歯みがき

ゆうべは夜中に雨が降って、いいお湿りになった。しかし、けさはまだ風が強かった。歯医者に行く前に治療室に寄ったが、入口の重いマットがまくれていた。それから、どこかの外置きの看板が倒れて、歩道と車道のあいだの鉄杭に突き刺さっていた。証拠写真を載せておこう。ただ、これは本当に風のせいか、あるいは人為的なせいか、定かではない。

P1030698

先週、型をとった歯がうまく入った。これで安心と思ったら、左上の奥歯が揺れているという。歯槽膿漏ぎみだから、来週歯肉を切って歯茎をきれいにしようということになった。麻酔の注射をするらしい。

布施先生は「あとは歯磨きがすべてだね」と言われる。正しい歯磨きをすれば、歯磨きをした時間と歯の寿命とは比例するそうだ。85歳でもきれいな歯をしているおばあちゃんがいて、その方は毎食後すぐ歯を磨くという。それも念入りに、ていねいに、一本ずつ磨くそうだ。歯医者に行くたび、歯を磨かねばと思うが、おろそかになってしまう。また、反省!

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2008.02.08

雪道の歩き方

日曜日、木曜日と雪が降った。天気予報では明日も降るようなことを言っている。患者さんには年配の方も多いので、足元が悪くなるのが気になる。けさ、札幌雪まつりのニュースが流れていたが、雪に慣れていない観光客に転倒する人が多いらしい。それで「雪道の歩き方教室」というのを開いているそうだ。それによるとすべりにくい靴を履くことは当然であるが、だいたい次の三つのことを守ればいいという。

1.足の裏全体を地面につけて、一歩ずつ踏みしめて歩く。
2.歩幅を小さくして歩く。歩幅を大きくするとバランスを失う。
3.滑りやすいところを避ける。横断歩道の白線、溶けてまた凍った所など。

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2008.02.06

快眠枕

PhotoきょうのNHKの「ためしてガッテン」は、ぐっすり眠れる枕についてで、とても有益だった。枕が合わないと頭痛や肩こりになったりするがあるから重要な問題である。民放にも出ていた枕の権威である整形外科医・山田朱織先生が出演して解説をしていた。なにしろ、5000ケース以上の首と枕の関係を調べている枕の専門医である。

まず、やや固めのウレタンのようなもので、それぞれの人に合った枕の高さを決める。それは仰向けに寝たとき、首のつけ根から耳の付け根までを結んだ線が、水平線から15度ぐらいになっていることが大切だという。この高さなら椎間板や首のまわりの筋肉がいちばんリラックスできる。あまり体系には関係ないらしい。この角度が意外に微妙で1㎝高くても、1㎝低くても違和感が生じるという。

20080206e  20080206d

ただ人は同じ姿勢で寝ていると血行が悪くなるので、自然に何度も寝返りを打つ。問題は、顔が横向きになったときである。横向きになったときの顔がほぼ水平線と平行になればいいという。つまり顎の先から頭のてっぺんまでを結ぶ線が、水平になればいい。

20080206a  20080206b

家庭でもこの枕をつくることができる。まず硬めの古座布(3、4㎝ぐらいの厚さ)を一番下に敷き、その上に幅50cm以上のバスタオルかタオルケットをきちんと畳んでのせていく。そして首が15度の高さになるようにセットすればいい。それをチェックするには、腕を胸の前でばってんに組み、ひざを立て、そのとき首の角度と、横を向いたときに顔が水平になるかどうかをみればいい。

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2008.01.22

レッグウォーマ

Legwarmer
legwarmer

いきなり足の写真などを出して恐縮だが、 これはわたしの左足である。底冷えする日が続くので、数日前にレッグウォーマを買ってきて履いている。タイツの上にかぶせているが、とにかく暖かい。柄が派手だが、ズボンの裾を下げれば見えなくなるから問題ではない。

エアコンの暖房で部屋は暖かくなるが、天井が高いのでどうしても熱が上にたまり、足もとが冷える。人工の暖房は熱が上下に分離してしまうのだ。サーキュレーターもあるが音がちょっとうるさいし、足もとが狭くなるので使っていない。最初は京子がレッグウォーマを使い始めた。そうしたら調子がいいので、わたしも使うことにしたのである。

病の大半は
冷えと疲労
が背景にある
大切なのは
保温と休養

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2008.01.12

俳優くずれ

胸のあたりが気持ち悪いという75歳の男性が治療に来ている。病院でいろんな検査をしたが原因が分からないらしい。軽いウツというか、認知症のけがあって、目に勢いがない。付き添いの弟さんに聞くと、内科や精神科の薬を8種類ぐらい呑んでいるという。薬の副作用が関係しているようにみえる。

最初に来たときは、表情がなく、かなり認知症(老人性痴呆症)が進んでいるように見えた。一人暮らしなので話し相手がいない、ほとんど家を出ない。だから手足の力が弱っている。デイサービスなどには行きたがらないそうだ。上部胸椎のきわに鍼を打ち、背中に温灸をした。右下肢の坐骨神経痛があるので、その治療もする。それから仰向けにして、胸部に鍼を打ち、直接灸をした。手首付近の内関というツボや、足の三里にも鍼をした。弟さんには10回ぐらいを目安に通ってくださいと話しておいた。

きょう3度目の治療だったが、相変わらず気持ちが悪いという。だが表情はまたよくなったように感じた。同様の治療をし、胸部の肋骨に沿って浅い鍼を打った。驚いたのは、前より会話をするようになったことだ。それが面白い。

わたしは俳優くずれなんですよ。日本映画学校というのに通って、それから日活の映画に出ました。裕ちゃんが全盛の頃ね。いろんな映画に出たよ、その他大勢でね」
「じゃあ『嵐を呼ぶ男』なんかにも出ましたか」
「ああ、出たよ。大抵の役者は知ってるよ」
「赤城圭一郎も知ってますか」
「知ってるよ。浅丘ルリコや白木マリなんかもね。北原三枝はいわゆる美人じゃないが、綺麗だったね。調布の日活撮影所にはよく通ったもんだ」

治療を終わろうとすると「きょうは胸のお灸はしないのですか」という。どうやら胸のお灸が気持ちいいらしい。初回の様子からはずいぶんよくなっているように見える。目に力が入ってきた。見通しは良好だ。

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2007.12.24

肘の痛み

中華料理をやっている男性が、右肘が痛いといって治療に来ている。肘の外側と内側のとがった骨のところが両方とも痛むという。肘の関節をまたぐ筋肉に鍼をしたり、首の緊張をとったりしたが、やったときはいいがすぐ痛みが戻ってしまうという。もちろん、テニス肘などに効くカウンターストレイン治療もしている。

きょう、前回の治療がよく効いたと言った。どんな治療をしたのか思い出すと、ベッドに仰向けになってもらい、右肘を直角に曲げて、手首を外側にねじるようにして、3分ほど固定し、ゆっくりゆっくり戻していったのだ。なぜ肘を直角に曲げたかといえば、料理で右手を使う作業は肘を曲げていることが多いからだ。それから、なぜ外側にねじったかといえば、そちらのほうが肘が楽だというからだ。

いままでは肘を伸ばしたままねじる治療をしていたが、肘を曲げたほうがいい場合もあることが分かった。これは肘関節を回外する筋群の異常緊張だと思われる。回内の場合は円回内筋とか方形回内筋というのがある。しかし回外筋というのはなく、回外筋群がこのはたらきをしているのだろう。少々専門的になるが、自分の治療メモとしてここに載せておく。

きょうは、きのうが天皇誕生日が日曜日だったので代休になるが、先週土日と休んだので、きのう今日と営業をした。それでも患者が多くて疲れた。クリスマスのイルミネーションが輝く道を通って帰宅。食後、ちいさなクリスマスケーキを食べた。ワインを一口やったら眠くなって、コタツでうたた寝をしてしまった。

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2007.12.23

メタボ

きょうは、朝は寒かったが、お日様が出てからは暖かくなった。日曜日なので治療室は午前中だけだったが、腕のしびれ、三角筋のマヒ、抗がん剤の後遺症、股関節の痛み、など重篤な患者が多くてけっこう疲れた。

Wak昼ごろ、ダイエーの近くの「ガンバ」というスーパーへ行って、ロート製薬の『防風通聖散』を買ってきた。患者さんに聞いた話だが、これを飲んだら腹まわりの脂肪が取れたという。そう、わたしも体重が65kgぐらいになって、ウエストも82cmを越えそうで、メタボリックシンドロームの仲間入りをしそうなのだ。運動不足は分かっているが、いまのところあまりキツイ運動はできないし、寒いので自然に皮下脂肪が溜まってしまう。

ロート製薬の和漢箋というシリーズ、評判がいいらしく在庫切れのときが多い。ま、どんなものかしばらく飲んでみようと思う。

うちに帰ってからはブドウの剪定をした。カラス避けのネットを掛けたので、それを取ったり、朝顔のネットをはずしたり、2時間ほど仕事をした。暖かくて、らくな日だった。夕方、東のほうから月が昇ってきた。ほぼ満月だ。

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湯たんぽ

きのうは柚子湯に入ったせいか、ぐっすり眠れた。庭から柚子を二つ採ってきて、それぞれ半分に切り、流しの排水ネットようの不織紙に入れてホチキスで止め、それを湯船に入れた。柚子のスーッとする香りが好きだ。交感神経を興奮させないように、41度ぐらいの風呂に入り、下半身をよく温めめるようにしている。上体は少し寒いので肩にタオルを掛け、ときどき手桶で湯をかける。そうして15分ぐらいすると下半身がよく温まる。いわゆる、半身浴である。

Yutanpo2ところで、このところ寒いので、うちでは湯たんぽを使っている。10年ぐらい前に買ったピジョンの赤ちゃん用の湯たんぽだが、これでじゅうぶん役に立つ。昔のようなブリキの湯たんぽでは火傷する恐れがあるが、これはプラスチック製だし、上に安全カバーがついているのがいい。布団の中で湯たんぽをあちこちに移動して、全身を温める。ときにはお腹に乗せたりもしている。

映画『三丁目の夕日』ではないが、朝はこのお湯を洗面器にあけて顔を洗う。少々ぬるくなってはいるが、髭剃りに利用できる。湯たんぽの水は回帰水なので、肌がつるつるするのが分かる。なんとも軟らかい幸せなお湯である。

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2007.12.16

サラ・バーカー先生

きょうも京子と、「アレクサンダー・テクニーク」のセミナーに出るため新宿に行った。きのうより寒い。わたしはトレーナーの下に「あったかベスト」を着ていったが、一日中それを着ていても暑くはならなかった。

サラ・バーカー先生が、きのうのセミナーで生徒が履いていた五本指の靴下にえらく興味を示していたのを思い出し、西口地下街の小物売り場で三足セットを買ってプレゼントした。デパートはまだ開いていなかったのでデザインの種類は少なかったが、案の定、先生は大喜びだった。

わたしは、30年ぐらい前に手に入れた『姿勢術』というアレクサンダー・テクニークの本を持って行った。著者はサラ・バーカー先生。わたしはその本を気に入り、正しい姿勢の要点をまとめてポスターを作り、それを自分の治療室に貼ってある。その写真を見せると先生はとても感激し、著書にサインをしてくれた。

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「この本が役に立ってよかったわ」 サラ・バーカー 12月16日、2007年。

この本は改訂版が出ている。改めて翻訳しなおして『アレクサンダー・テクニーク入門!』というタイトルになっている。副題に「能力を出しきるからだの使い方」とある。さらに帯には「世界でいちばんやさしいアレクサンダー・テクニークの本。ムリのないムダのない歩き方・立ち方・座り方・横になり方・食事の仕方・歯をみがく・階段ののぼりおり・扉をあける、などなど」とある。そちらのほうにもサインしてもらった。

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「いっしょに勉強できて、楽しかったわ」 同。

本でもある程度理解できるが、ワークショップで実技中心に教えてもらうと、その違いは雲泥の差である。セミナーに出てよかったと、つくづく思う。

→AKA:アレクサンダー・テクニーク・アソシエイツ

→陽気堂はり治療室のHP:よい姿勢=上に伸びる

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2007.12.15

アレクサンダー・テクニーク

きょうは仕事を休んで、京子と「アレクサンダー・テクニーク」のセミナーに行った。むかし『姿勢術』という本を読んで感銘を受けたが、それがアレクサンダー・テクニークを説いた本だった。その著者サラ・バーカー女史が来日して自らワークショップを開くというのをインターネットで知り、先日申し込んでおいたのだ。

ワークショップの会場は、新宿の超高層ビル街の端の古い小学校の体育館だった。アレクサンダー・テクニークは、からだの自由な動きを取り戻そうというテクニックで、その名の通り、オーストラリアのアレクサンダー博士が開発した運動療法のようなものである。日本では、アレクサンダー・アソシエイツという団体があって、その普及につとめている。

頭を背骨の延長線上に軽く浮かすように意識すると、背骨がそれにつられて伸びて行き、その結果、からだ全体の動きがなめらかになる。

これがアレクサンダー・テクニークの基本的な考えだが、実際にやってみると、けっこう余分な力が入ってしまう。ワークショップでは、どうやって首の力を緩めるか、どうやって頭を脊柱の天辺から浮かすか、どうやって基本的な運動に応用するのかなどを実技を通して教えてくれた。

なかなか難しいが、感覚的に把握しなければならないので、本を読んだだけでは理解できないことが多い。このワークショップでいろんなことを学んだ。明日もう一度、セミナーがある。久しぶりだが、いつも新しいことを学ぶのは楽しい。通訳の女性が「癒やし系」の方なので、いい雰囲気だった。

→ATA:アレクサンダー・テクニーク・アソシエイツ

→陽気堂はり治療室のHP:よい姿勢=上に伸びる

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2007.11.26

治療家の喜び

乗馬をやっている40代の女性が治療に来ている。二度落馬して左でん部を傷めて、ときどき左の足底にしびれが走るという。検査をすると坐骨神経痛に似た症状が出ている。鍼ででん部の痛みを取り、左骨盤の前転と、腰椎のねじれを矯正する。落馬してから時間がたっているので、腰椎のわきに温灸をする。きょうで8回目の治療をした。

初めて治療してから
どのぐらいよくなりましたか
九割ぐらいよくなりました
そうですか
それはよかった

医者も同じだろうが、治療家にとって、患者の苦しみの軽減ほど嬉しいものはない。だからまた、仕事をつづけられるのだ。

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2007.11.12

日本人の清潔病

Fujitaラジオで回虫博士・藤田紘一郎先生のうんちくを聞いた。先生はサナダムシを自分のお腹に飼っているそうだ。キヨミちゃんだったかな。小腸の長さが7mぐらいだが、サナダムシは12mもあるのに、ほとんど悪さをしないらしい。逆に、よけいなコレステロールなどを食べてくれるのでダイエットにもなり体調がいいそうだ。

藤田先生の持論は「日本人は、寄生虫や細菌を殺しすぎたためアトピーやアレルギーをわずらう人が増えた」という考え方だ。昔の子どもは泥んこになって遊び、たいがい2、3種類の寄生虫を抱えていた。その寄生虫やばい菌に対して免疫作用がフルにはたらき、健康で丈夫なからだを維持していたのだ。

わたしも5歳ぐらいのとき、お尻から回虫をひっぱり出したことがある。公園で遊んでいたら肛門のまわりがムズムズしてきて、触ると何か紐のようなものが当たる。びっくりして、その紐をそうっとひっぱり出してみた。20cmぐらいあっただろうか。白っぽいミミズのような虫が出てきた。恥ずかしいので誰にも言わず内緒にしておいたが、あとで回虫だと知った。みんな回虫がいた証拠に、学校で駆虫剤「サントニン板チョコ」というのをよく食べさせられた。

ところが昭和40年ごろからだろうか、殺菌剤、殺虫剤、防腐剤、抗菌剤、抗生剤などが多用されるようになったため、寄生虫や腸内細菌、皮膚常在菌などが激減してしまった。すると、「ヒマ」になった免疫細胞は、反応しなくてもいい花粉やダニ、卵や牛乳などにまでちょっかいを出すようになった。これがアレルギーやアトピーが増えた原因であるというのである。

Graph

わたしはまた、水道水の普及とともにアレルギーやアトピーが増えていったようにも思う。塩素殺菌によって、腸内細菌などが殺されてしまったのだろう。もちろん、水や空気の汚染、体内に取り込む化学物質の増加なども、原因しているのだろう。

いずれにしても、藤田博士は「日本人の超清潔病は困ったものだ」という。これから地球温暖化で、南方の蚊や病原菌が日本にもやってくる。免疫力の落ちた日本人は大変だと警告している。そして、人間と他の動物や細菌類との共生が必要だと訴えている。

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2007.10.30

口ばんそうこう

Kuchiban1

これはわたしの寝姿である。布団と掛け布団の幅が狭いが、久しぶりに描いた絵にしてはまあまあだと思う。妻は右となりに寝ているがカットさせてもらった。一緒の布団ではない。枕はパイマー枕といって、プラスチックのパイプが詰まった枕をしている。これは通気性がよく、形も高さも変えられるので、もう20年ぐらい愛用している。敷布団は羊毛で、掛け布団は羽毛布団である。黄色っぽいのはパジャマ、首に巻いているのは、このあいだ買ったタイシルクのマフラー。

問題は口のところである。口を斜めにふさいでいるのはバンドエイドタイプの絆創膏である。バンドエイドは糊がつよいのと、伸縮性がありすぎるので、わたしは生協の傷絆創膏をつかっている。それでも糊が少しつよいので、指に2、3度貼り付けて、糊を弱くして貼る。ガーゼのところに薬の塗ってないやつである。これをわれわれは「口ばんそうこう」と呼んでいるが、もう10年以上続けている。

口をふさいでしまうと、とうぜん鼻で呼吸を行うことになる。これが重要なのである。「陽気堂はり治療室」のホームページのメニューから「健康メモ」をクリックすれば「口絆創膏で、のどすっきり」という項目があるから、そこを読んでいただくと分かるが、ここにその説明をコピーしておこう。

1.のどの弱い方に朗報です。のどを守る、安くて、手軽で、効果的な方法があります。
  それはちょっと変わった方法ですが、口を絆創膏でふさいで眠るのです。私たちも
  3年ぐらい続けていますが、のどがいがらっぽくなることは、ほとんどなくなりました。
  風邪の予防にもなりますので、ぜひ、お試しください。

2.口をそっと閉じて、上唇の上と下唇の下をつなぐように絆創膏を貼ります。
  すこし斜めに貼ると、うまく貼れます。息苦しくはなりません。
  絆創膏といっても、ほんとの絆創膏では唇にくっついてしまうので、バンドエイドの
  ようなものがよいでしょう。ガーゼの部分があるので唇につきません。ガーゼに薬
  がついていない、のりの弱いタイプを探してみてください。
  口をあまり強く閉じないようにして貼るのがコツです。

3.口をふさぐと必然的に空気が鼻を通って温められ、適度にしめりけが与えられ、
  ほこりや雑菌が取り除かれます。すると、のどが冷えず、乾かず、ほこりや雑菌が
  つくことがないので、いがらっぽくなりません。

4.これは耳鼻咽喉科の医師で、同時にオペラ歌手でもあるという、広島大学学長の
  原田康夫先生のアイデアです。学長はなんと25年あまり、一日も欠かさず、この
  方法を実践しているそうです。

Kuchibanこれを書いたのは10年ぐらい前だから、原田先生は30年以上、口ばんそうこうを実行されておられることになる。冬になると空気が乾燥するので、患者さんのこの口絆創膏をよくすすめる。しかし、実際に実行してくれるのは100人に数人しかいないのが残念である。こんな安価な簡単な方法で風邪を防げるのだから、やってくれればいいのに。

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2007.10.02

リウマチ

慢性関節リウマチの患者さんがみえている。50代の女性だ。発病してから7年ぐらいたつ。手首に変形があり、いまは肘と足首に炎症がある。当初は鎮痛剤、抗リウマチ薬、ステロイド剤を使って治療をしていたが、ステロイドの副作用がこわいので、漢方薬を中心にした治療に変えているという。

リウマチは膠原病という広い範疇に入る病気の一種だし、一口にリウマチといっても、その症状や性質は多種多様である。したがってリウマチの診断は、いくつかの症状がセットになって現れたものをリウマチとする。アメリカには関節リウマチが多いので、日本でもその基準を適用している。その診断基準は7つある。

 (1)1時間以上続く朝のこわばり
 (2)3個所以上の関節の腫れ
 (3)手の関節(手首、指の第2関節)の腫れ
 (4)左右対称性の関節の腫れ
 (5)手のエックス線写真の異常所見
 (6)皮下結節
 (7)血液検査でリウマチ反応が陽性

このうち4項目以上満たせば関節リウマチと診断する。
ただし、(1)から(4)までは6週間以上持続するもの。

リウマチの患者さんは何人も治療したことがあるが、個人個人によって症状が違うし、なかなか手ごわいというのが実感である。総じてお灸がよく効く。膝や足首などが腫れて熱をもっている場合でも、小粒のお灸をすえると炎症が引くことが多い。だから基本的には肝臓や消化器系をつよめるために背中の鍼灸を行い、患部には小粒のお灸を根気よくすえてゆく。

現代医学では免疫抑制剤を使う傾向にあるが、鍼灸医学ではからだにお灸をして異種蛋白をつくり、むしろ免疫反応を活発にさせることになる。

よく患者さんに「どうしてこういう病気になるのでしょうね」と聞かれる。そんなときは「DNAになにかそういう因子が含まれているのでしょう」と答える。それと「なにごとにも感謝して通ると血行がよくなり、病気が改善してゆくようになると思います」などと言っている。

この世は魂の修行場だから、病気を通して魂を磨けということだろう。つよく反発しなければ、来世はもっと幸せに生まれてくることができる。現実を受け容れて、心を平静に保ち、病気をやり過ごすしかない、そんな気がしている。事実、リウマチが自然になおってしまうことも少なくないのである。

→リウマチ体操など

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2007.09.29

お尻転がし

毎日できるいろいろな健康体操があるが、最近うちでは「うつ伏せ、お尻ころがし」というのを勧めている。これは朝、布団から起きる前に、布団の中でやるのがいい。掛け布団が邪魔ならはいでもいい。朝忘れたら、日中でも、お風呂のあとでも、夜寝るときでもいい。わたし自身、この体操をやり始めてから腰が軽くなった感じがする。

「お尻転がし」はどうやるのか。まず、うつ伏せになり、両手の甲にあごや額に乗せる。首は横を向いてもいい。それから、ただお尻を右に左に転がすだけである。お尻を振るというよりも、お尻の筋肉(殿筋)をおもりにして、文字通り左右に転がすようにする。始めは力が入って動きがぎごちなくなるかもしれない。しかし、できるだけ軽くやるようにやるとスムーズに転がるようになる。これを30回から50回ぐらいやるだけでいい。慣れてきたら100回ぐらいやってもいい。時間にして1、2分である。

うつ伏せの状態では起きているときと違って、下肢や骨盤、背骨にあまり重力がからない。だから非常にらくにに転がすことができる。この体操をすれば、からだ全体の関節という関節がゆるみ、血行がよくなる。だから、とくに朝起こしやすいぎっくり腰などの予防に役立つ。

草取りなどで長いあいだ腰をまげて仕事をしていると、腰や背中の筋肉が硬くなる。立つときく「よっこらしょっ」と掛け声をかけなければならない。そんなとき、家に入って畳や絨毯の上で、この「うつ伏せ、お尻ころがし」体操をやると、腰がいっぺんに楽になる。これを実行している患者さんは、「からだの調子がよくなった」という人が多い。

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2007.08.25

脊椎側彎症

20代の女性が、首、肩、背中が痛いと来院した。小さいときから側彎があることは整形外科等で指摘されていたという。背中を見ると、たしかに逆S字の側彎がある。右の肩甲骨の下部がすこし跳ね上がっており、翼状肩甲になっている。これでは背中や首がすっきりしないはずだ。

まずうつ伏せになって軽くからだを揺すり弾力性をみた。腰はやわらかいが、胸郭が変形しているせいで硬くなっている。左の骨盤が前方回転しており、右は後方回転している。カウンターストレインで骨盤を矯正し、さらに腰椎を矯正した。ただ、胸椎の矯正は長い歳月がたっているので難しい。とりあえず、ねじれに合わせてからだを固定し、ゆっくり戻してみた。患者は、少しからだがまっすぐになったような感じがすると言った。

側わんが多い理由
若い人に側彎が多いのには、いろいろな原因が考えられる。一つは座卓で正座をして食事をすることがなくなったからだと思う。むかしはきちんと座るようにうるさく言われた。前かがみになると着物の襟がはだけて見苦しいからだ。正座をするとお尻が出て、背すじがぴんと伸びる。

畳の部屋が少なくなってフローリングや絨毯の部屋が増えたのも一因だろう。椅子やソファーに座ることが多くなり、親もその正しい座り方が分からない。だから、脊柱に変なくせがついてしまうのだ。西洋の家庭では、椅子の座り方をうるさく指導していると聞く。

赤ちゃんのとき、はいはいをしなくなったのも原因かもしれない。はいはいをすれば首のそりができ、そのぶん前後の生理的彎曲がきれいにつくられる。また首をそるとき、自然に背中をまっすぐにする。そういうチャンスが少なくなったのだろう。

野原を走り回ったりしてからだをよく動かせば骨や筋肉が鍛えられるが、いまの子は栄養はいいがそういう機会が少なくなっている。足は長く格好いいが、細くてポキッと折れそうなのをよく見る。らくをすると苦労が待っている、そんな気がしてならない。

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2007.08.11

アキレス腱の痛み

飛び込みで新患がみえた。ジョギングで右足のアキレス腱を傷めたという。予約が詰っていたが短時間で済みそうなので、すぐ治療することにした。まず、うつ伏せになってもらい、右足の膝の真後ろに細い鍼を刺して、低周波治療をおこなう。電気を入れると、ふくらはぎの筋肉がピクンピクンとリズミカルに動く。

ふくらはぎの筋肉は腓腹筋ひふくきんとヒラメ筋からなる。それが踵かかとにつくところで太い腱になる。それがアキレス腱だ。ジョギングでふくらはぎが硬くなっているので、低周波を10分ほどかけて、血行をよくして筋肉をゆるめるのである。

Fanつぎに足首の関節を背屈させると、あまり痛がらず、むしろ気持ちがいいという。カウンターストレインでは患者が痛いという部分は仮性痛であって、真の痛みではないと考える。そこで、痛いというアキレス腱にストレッチをかけるように、ゆっくりと足首を背屈させていった。かなり強く曲げてもだいじょうぶのようだ。3分ほどしてから、ゆっくりゆっくり戻してゆく。これで治療は終わりだ。

ベッドから下りて歩いても、もうアキレス腱の痛みはきれいに取れている。時間にして20分ぐらいの治療だったろうか。こういう患者さんは楽でいい。

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2007.08.09

花びら茸

Hanabiratake

きのう玉原(たんばら)高原の帰り道、キノコ屋さんでハナビラタケというのおみやげに買った。薄切りにしてエリンギとバター炒めにしたものを試食したがとても美味しかったし、抗がん作用がつよいという話にもひかれたからだ。一見、カリフラワーみたいだが、食感はマイタケに似ており、ほのかにマツタケの香りがする。くせがなくて食べやすい。てんぷらや味噌汁の具にしてもよさそうだ。

うちは、マイタケ、シメジ、シイタケ、エノキ、エリンギと、きのこ類を切らしたことがないが、こんどはこのハナビラタケもレパートリーに入れよう。自然界では落葉松の根元に生えるものだが、それが人工栽培できるようになったという。英語では cauliflower mashroom と呼ぶそうだ。

ハナビラタケの効用

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2007.08.03

痛みの科学

Yasumegumi 録画しておいた「サイエンスZERO」を見た。4月からは真鍋かおりに代わって、安めぐみがアシスタントをつとめている。甘ったるいしゃべりは科学番組にはどうかと思っていたが、内容にはほとんど影響がない。心もち男性群が緊張しているように見えるが、それは私の先入観か。ま、それはさておき、今回は「痛みの科学」というタイトルで、内容がとても面白かった。

(1)慢性痛の原因は、事故や病気のあとにそのときの痛みが脳に刻み込まれてしまうことによることがある。

たとえば事故で腕を切断したあと、手指がないのにそこが存在しているように痛むという。いわゆる、幻肢痛というのがある。また帯状疱疹が治っても、帯状疱疹後神経痛というのに悩まされたり、乳がんの手術後、ずっと痛みが取れないことがある。それらは、強い痛みが脳に刻み込まれ、皮膚に触れただけでも痛みを感じるようになってしまうことがあるのだそうだ。

(2)最近の研究により、痛みの感覚は大脳の感覚野だけでなく運動野という部分も密接に関与しており、慢性痛の治療に運動やを積極的に刺激することが有効であることが分かってきた。

たとえば、運動野を刺激するリハビリ運動によって痛みが軽減するという。右腕を失った人の前に左向きに大き目の鏡をおき、左腕だけが写るようにする。すると鏡の中には右腕が見える。実際は左腕が写っているのだが、それを右腕と思っって右の手指を動かそうとするのである。それによって、幻肢痛が弱くなる。また脳の運動野に直接、磁気刺激を与える方法も効果があるという。

(3)がん患者の痛みにモルヒネを使っても、モルヒネ依存症にはならない。

日本では癌の痛みにあまりモルヒネを使わない。モルヒネ依存症(中毒)を恐れるためだ。しかし欧米ではかなり使われている。最新の研究で、痛みを持つ患者はドーパミン(快物質)が抑制されるから、モルヒネ依存症やモルヒネ中毒にはならないことが証明された。そのため、積極的にモルヒネを使って痛みを抑えようという傾向が高まってきたという。

以上、なかなかためになる話だった。
(2)の話に関係するが、鍼の治療法にも「頭鍼療法」というのがある。脳卒中の後遺症などで手足がマヒしている患者に脳の運動野に体表から鍼をすると効果があるという。私はまだやったことがないが、鍼で間接的に運動野を刺激して活性化すれば、マヒや痛みが軽減するかもしれない。こんどこの方法を試してみよう。

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2007.07.12

豆乳ヨーグルト

Tounyuygrt

毎日、豆乳ヨーグルトを食べている。以前は牛乳にタネ菌を入れて、ふつうのヨーグルトを作っていた。ところが大腸の内視鏡の権威である新谷弘実しんやひろみ先生の講演を聴いたら、「大腸のためには、一滴も牛乳を飲まないほうがいい」というので、豆乳にかえてみた。それでも牛乳と同じようにヨーグルトができる。これにメープルシロップを少し垂らして掻き混ぜて食べている。豆乳ヨーグルトに変えてから、もう5ヶ月ぐらいになるだろう。

ドクター新谷、公式サイト

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2007.07.05

足首のねんざ

月曜日の昼、マンションの階段を踏み外して捻挫をしたという急患が入った。70歳の女性で、右の坐骨神経痛の治療に来ていたが、左足の足首を捻挫している。右足の親指も痛くて床に着けることができないという。左の足首は象のように腫れている。捻挫した後もヘルパーの仕事を一つやってきたという。それで内出血をひどくさせ、腫れ上がってしまったようだ。

うつ伏せで背中と腰の治療をしたあと、左足の捻挫の治療をはじめた。足首をどの方向に曲げても伸ばしても痛がる。しかし注意深くみていくと、ある方向に持っていったときは痛みがらくになる。それは足首を背屈させた状態で、さら外反(小指側を反らせる)し、足先をやや外側に持っていくと楽になる。この位置で3分ぐらい固定し、それからゆっくりゆっくり元に戻していった。痛みは2割程度らくになった。右足の親指も反らせると楽になるというので、同じように治療をした。

火曜日に来たときは、まだ痛がったが右足が着けるようになり、腫れも少しひいた。左足はふくらはぎが硬く緊張しており、「アキレス腱が切れなくてよかったですね。不幸中の幸いですよ」と伝えた。

きょう木曜日、3度目の治療をした。内出血のところが赤黒く滲んでいる。前回同様、慎重に痛みが消える方向を探した。やはり、足首を背屈し、外反させ、わずかに外旋すると楽になる。5分ぐらい固定してから元に戻すと、むくみは半減していた。痛みもだいぶ軽くなったようだ。あと1、2回でふつうに歩けるようになるだろう。

Nenza1
内出血のあとが痛々しい

Nenza2
治療姿勢

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2007.07.01

ひざの痛み

きのう、27歳の男性が、サッカーで膝を傷めたといって来た。膝の裏が痛い、それに膝が曲がらないという。整形外科に一ヶ月以上通っているが一向になおらないので、インターネットで調べて来院したという。

うつ伏せになってもらい、骨盤や腰椎をみたが大きな変位はない。そこで、まず膝の裏に細い針を数本打って痛みを軽くした。それから仰向けにして、膝のお皿の下を押してみるとかなり痛がる。これは大腿四頭筋が緊張していることを示している。カウンターストレインの言葉を使えば「伸展ひざ」である。平たく言えば、「伸びきったひざ」だ。

Exknee_1伸びきった膝は、さらに伸びきった状態にすればいい。足首に枕をかって、膝のお皿の部分をベッドのほうに向かって押し込むのである。2分ほどしてから、注意深く、ゆっくりゆっくり戻してゆく。それで膝を曲げてみると、よく曲がるようになった。もちろん、痛みも取れている。だから曲げられるようになったのだ。

けさ、もう一度治療にみえたが、きのうの治療がよく効いているようで、膝はちゃんと曲がる。ハムストリングが硬いので針でゆるめ、きのうと同じように「伸展ひざ」の治療をした。さらに足首の内反ねんざがあったのでそれも治療した。「2、3日、速い動作と無理な動きをしなければそのまま治るでしょう。何かあったら電話してください」といって帰した。一ヶ月も治らなかったのが二日で治れば、御の字だろう。

きょうは土渕不動院の草刈りだったが、午前中は仕事だったので京子に行ってもらった。それから登戸神社の夏祭りだったが、自宅の草取りなどをやっていて、すっかり忘れてしまった。九月の秋祭りにはかならず行こう。

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2007.06.04

農家の嫁

農家にはなかなか嫁が来ない。うちのほうも例外ではなく、独身者が多い。農家といっても、昔のように何反も田んぼや梨畑をやっている専業農家は少ない。たいがい兼業農家で、農閑期には水道工事や大工さんの手伝いなどをしている。アパート経営をしている農家も少なくない。親が亡くなると農業を継ぐことになるが、嫁さんが来ない。そんな中、農業をやりたいというお嫁さんをもらったラッキーな男がいる。

きのうその人から電話があり、そのお嫁さんがぎっくり腰になって動けないので往診してくれという。日曜の午後は休みだし、だいぶひどいようなので治療に行った。慣れない野良仕事で疲れがたまったのだろう。お嫁さんは奥の間に寝ていた。1週間ぐらい前に傷め、きのうの朝トイレで立つとき動けなくなったという。ちょっと動かそうとしても、ギャアと叫ぶ。

Youtaitenしかたがないので、仰向けのまま両手をお腹の上に置いてもらう。そして手の甲の腰痛の特効穴である「腰腿点」に針を打った。5分もすると痛みがやわらいできたので、腫れ物に触るように注意深くあっちこっち動かして、らくな方向を探した。仰向けの状態でゆっくりと膝をまげていくと楽なようだ。どうやら腸腰筋を傷めているらしい。そのまま5分ほどして、ゆっくり足を伸ばしてゆく。すると、こんどは横向きになることができた。それから、傷むところなどに針をした。

しばらくしてから「立ってごらん」と言ったが、なんとか正座はできるが、そこから立ち上がることができない。痛み止めの薬を飲み、一晩ゆっくり眠るように言って帰った。

きょうの昼休み、もう一度往診した。じゅうぶん睡眠がとれたためか、きのうよりはだいぶ楽になったようだ。寝返りが打てるようになったと喜んでいる。だいぶ痛むところがはっきりしてきたので、また針をした。背中のほうまで凝っている。

若旦那が「ぼくの結婚を奇跡が起きた」なんていう人がいるとボヤいていたが、わたしは「そうだよ、このお嫁さんは奇跡の人だよ。大切にしなければね」と言った。

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2007.06.02

お尻振り体操

お尻振り体操
このごろ、腰痛の人にすすめている体操がある。あまりにも簡単で拍子抜けするかもしれないが、これを毎日続けるとなると難しい。本当は朝やるといいのだが、朝は忙しくてそれどころではないのだろう。

この体操は、朝起きる前に布団の中でやるといい。うつ伏せになって、お尻を左右に軽くリズミカルに転がすのである。うつ伏せになると、お尻の肉がオモリになって、左右にうまく転がるのである。仰向けでは逆に、お尻の肉が布団に押されて動きがわるい。

はじめは軽く30回ぐらいやればいい。左右で1回と数える。慣れてきたら50回、100回と数を増やしていく。あまり大きく転がそうとすると、腹筋などに筋肉痛が出るかもしれないので、はじめは軽くやるのがコツである。

この「お尻振り体操」のいいところは、うつ伏せの姿勢でやるので背骨に負担がかからないことだ。そして、股関節、仙腸関節(仙骨と骨盤の関節)、腰仙関節、腰椎などをゆるめ、さらには胸椎、そして頸椎までゆるめることができる。わたしは毎朝、布団の中で100回ほどやっているが、それからは腰がだいぶらくになった。

片膝立てツイスト
もう一つは、仰向けになってやる体操だ。これは片膝を立てて、その膝を反対側の床に向かって倒し、腰をひねる体操である。たとえば、右膝を立てて、その膝を左の床にもってゆくのである。これも軽くリズミカルに10回ほどやる。そうしたら、反対側をやる。これを1セットとして、2セットぐらいやればいい。

無理に膝を床につかなくてもいい。ただ、最後にできるだけ床に近づけてやると、いいストレッチ運動になる。これもうつ伏せの「お尻振り体操」と同じように、股関節や背骨をゆるめる効果がある。この2種類の体操をやれば、腰痛のいい予防になる。体操はどれも毎日続けることが大切である。

妻の偉いところは、こういう健康体操を毎日続けていることだ。お尻振り体操は朝だが、昼間時間のあるときに、真向法、森光子体操(スクワット)、肩回し体操、タヒチアン体操などを合計10分ぐらいやっている。

テレビでは毎日どこかで健康体操をやっている。そのなかで、いいなと思ったものを5分でもやったらいい。10年、20年たったら、やらない人と大きな差が出ることは間違いない。

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2007.05.31

女子競輪選手

このところ、ずいぶん前にみえた患者さんが戻ってきている。きょうは10年ぶりぐらいに、ある女性がみえた。もう70代になるが、昔は競輪の選手でならした人だ。というと驚く方もいるかもしれないが、昔はプロの女子競輪というのがあったそうだ。その元選手である。

Bike

同世代の女性に比べて背が高いし、体格もいい。競輪は激しいスポーツだから当然だろう。しかし目一杯、筋肉を使った人はその老化も激しい。筋肉がボロボロになっている。この女性は左右の下腿に大きな静脈瘤があって痛がっていた。そして、とうとう手術をして静脈を取ってしまった。しかし、寒いときなど相変わらず痛むようだ。

以前、アジア大会に出場したことがある女性を治療したことがあるが、やはり筋肉が水分を失ってパサパサだった。記録を追いかけて、からだを限界まで使い果たした人は、老化が早い。筋肉の法則は、①使い過ぎるとダメ、②使わな過ぎてもダメ、③適度に使うのがよろしい、のである。現代人は筋肉をつかわな過ぎる傾向がある。運動不足と過食が病気の原因になっていることが多い。

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2007.05.29

医者の養生

妻の伯父が90歳で亡くなった。千葉市で内科の開業医をしていたが、数年前に引退している。祖父も木更津郊外で医者をしていたが、その長男である。一般に「医者の不養生」などというが、妻の父方の兄弟はけっこう長生きだ。患者を診ながら、自分の生活も律していたという点は立派だと思う。

伯父はよく「聴診や腹診でかなりの診断ができるのに、いまの若い医者は機械のデータばかりに頼り、患者に触れることが少なくなってしまった」と嘆いていた。一度、法事でぐあいが悪くなったときも、自分で自分の脈を診て「だいじょうぶ、ちょっと疲れただけです」なんて言っていたのを思い出す。あしたがお通夜、あさってが告別式だという。

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2007.05.16

肺の検査

けさ中野島の医者に行った。気管の奥のほうから深い咳が出て、なかなか止まらないからだ。だいぶ前から治療室のトイレの天井が水漏れをしており、天板が黒カビが生えている。もしや、そのカビが肺に入って、気管支炎か肺真菌症にでもなっていたらコトだと思ったからだ。

肺のレントゲンを撮ってもらったが、炎症所見がみられないから大丈夫と言われた。アレルギー性のものだろうという。体温は36度だし、肺真菌症や気管支炎の心配はないということだった。

それから、このところ下痢をしているので、腹部エコー検査をやってもらった。特に心配するようなことはないが、前立腺が少し肥大しているらしい。「男は年をとるとしょうがないですね」と、先生は笑っていた。

京子も乳がんのエコー検査をしてもらったが、異常なし。来週、胃の内視鏡検査をすることになった。胃がもたれるらしい。

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2007.05.11

欠盆

最近、腕の痛みやしびれを訴える患者さんが多い。首がわるくて、腕や肘、手指まで痛んだり痺れたりするのである。頸椎の椎間板ヘルニアや動脈硬化、ムチウチの後遺症、コリのひどいもの、など原因はさまざまだ。一般に、頸腕症候群とか頸肩腕症候群と呼ばれている。胸郭の出口付近で神経がピンチされている場合もあり、その場合は胸郭出口症候群と呼ばれる。

痛みがひどい場合は、いちばん楽な姿勢をとってもらって治療をする。ただ、どんな場合も、わたしはまず上背部の胸椎の両側に針を打つ。胸椎の1番から5番ぐらいまでは、腕の血管を収縮させる交感神経が出ているからだ。それが証拠に、ここに針を刺すだけで、しびれや痛みが軽くなってゆく。

Ketsubon2それから、鎖骨の中央ですぐ上のくぼみにある「欠盆」というつぼに細めの針を刺す。ここには腕神経叢という神経のたまり場がある。腕の前側が痛いか、後ろ側が痛いかによって、つぼの取り方を微妙に変えていく。うまくいくと腕のほうに軽くひびく。患者が耐えられれば、10分ほど弱い低周波通電をおこなう。

仕上げにカウンターストレインをつかって、首や肩の矯正をおこなう。頸椎7番の前屈変位、頸椎1、2番の後屈変位、胸椎の前後屈変位などを矯正することが多い。傷害の程度によって、2、3回の治療でよくなる場合、週1、2度定期的に治療して薄紙をはがすように治っていく場合などがある。いずれにしろ、腕の痛みやしびれに針治療はかなり有効である。

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2007.04.26

カビと咳

ここ数日、京子もわたしも変な咳をしている。風邪の症状もあったが、それが治ってもなお咳が出る。いろいろ考えてみたが、治療室のトイレのカビが原因なのかもしれない。

じつは数ヶ月前からトイレの天井やライトから時々水滴が落ちてくるようになった。大家さんに話して水道屋にみてもらったが原因がわからない。最初の水道屋さんがお手上げだったので、二番目の水道屋さんが入ってくれた。その結果、うちは3階だが、4階の給水に水漏れがあることがわかった。トイレは天井から脇の壁にかけて、茶色や黒いカビが発生して臭い。風のつよい日などは窓を閉めなければならず、いっそう臭い。

先週の土曜日に上の漏水の修理工事が完了したが、まだ漏水の残りがあるらしく、すこし水滴が垂れてくる。そして拭いても拭いてもカビが生える。きょう、わたしはダイエーに行って、スプレー容器を買ってきた。それに消毒用エタノールをつめて、トイレの壁や天井に吹き付けた。カビの殺菌をしたのである。これを何回か繰り返せば、カビは死ぬだろう。漏水が止まれば、壁や天井の修理をして、カビとは縁がなくなる。

あまりカビを吸うと、肺真菌症のような病気になることがある。目に見えない菌糸を吸っていると、肺の中にカビが生えてしまうのだ。古いビルなので、あちこち傷みが出始めたようだ。自分たちで自己防衛しないと危ない。漏水の問題はこれで解決することを祈る。

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