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2019.05.11

生田にB29が墜落した

地域の会合があり、そのあと「藍屋」で懇親会が開かれた。そばに座ったのは昭和一けた生まれの物知りの方で、いろんな話をしてくれた。広島と長崎の原爆のちがいとか、陸軍登戸研究所の話とか、じつに詳しい。B29が生田の長沢に墜落したことにも触れたが、これがじつにリアルだった。

米軍のB29爆撃機が長沢に墜落したことは有名で、年輩の人は知らぬ者はない。墜落後、現場を見に行った人もいる。数年前、どこかの新聞に特集記事が出たこともある。さて、件の人の話はこうだ。

「爆音を聞いて空を見上げると、B29が北のほうに向かって飛んでいた。それに向かって日本の戦闘機が機銃掃射をしたんだ。そうしたらエンジンに命中したらしく、煙が上がった。すると爆撃機は大きく旋回しながら西のほうに向きを変えたんだ。それから山の向こうに消えた。だれも信じなかったが、俺はこの目で見たんだよ」

墜落現場を見に行ったんですかと聞くと、「親父がそんなところへ行くなというので行かなかったが、あとでそれが長沢に墜落したと知ったんだ」と話す。現場に行った人たちの話ではみんな死んでいたそうだが、何人ぐらい乗っていたのですかと聞くと、「8人か10人ぐらい乗っていたんじゃないか」という。だからB29を失うのは、アメリカ軍にとってもずいぶん痛手になったらしい。

父の弟もふたり戦争に行った。上の弟は招集を受けて、フィリピンで米軍の捕虜になり戦後帰国した。下の弟は二十歳で志願し、フィリピンに向かう船が撃沈され、戦死した。その下の弟は学徒動員を受けたが、戦地には行かなかった。戦争は一家を破壊した。そんな家が日本中に生まれた。残酷な話である。

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