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2018.02.05

捨ててこい

『五行歌』12月号に載せた私の作品に、二人の方から作品評を書いていただき、それが2月号に掲載されていた。ありがたいと同時に嬉しかったので、対象となった作品と、その二人の文章を引用させていただく。

 捨ててこい        リプル
 と言われて
 橋から投げた
 紙袋
 子猫五匹

酒井映子さん
 今の世からみたら衝撃的なことだろうが、半世紀ほど前の日本では普通のことだった。飼い猫や飼い犬が仔を産む。一匹や二匹は引き取り手があっても、残りは捨てられたのである。その辺に捨てるのではない。水に沈めるのである。その仕事は子どもの役割であった。人が食べるにも必死な時代の、日本の、どこにでもある姿であった。
 今の時代に、あえてこの歌を発表された作者の気持ちが分かる気がする。

堀川士朗さん
 冷静に描かれている分ショックを受けました。他に解決方法はなかったのかと、五匹の子猫たちの落下・着水・沈没をコマ送りの映像として想像してしまった。行為を背負い込み歌に残すことで、リプル氏は幼き日の贖罪を果たしているのではないかと深読みも致しました。
 急にふと椎名林檎の「リモートコントローラー」という歌を思い出しました。どこにも持って行き場のない感情が激しく静かに沈潜して行くその歌を。

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