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2014.09.06

17年ゼミ

セミの一生について、われわれは大ざっぱに「地中7年、地上7日」などと言っている。だから「八日目の蝉」などというドラマができるわけだが、実際はそうでもないらしい。きのうの「夕刊フジ」で生物学者の池田清彦さんが書いている。

セミは長いあいだ地中にいて、地上に出てきて長くて1か月弱で死んでしまうが、地中にいる時間も種によりさまざまなようで、ツクツクボウシは1~2年とセミの中では最短なようで、ミンミンゼミ、クマゼミ、アブラゼミは2~4年で、ニイニイゼミが一番長くて4~5年と言われている。(中略)

北アメリカにいる素数(周期)ゼミは、同じ場所では13年あるいは17年に一度しか出現しない不思議なセミで、その間は全く発生しない。しかし発生年に出てくるセミの数は膨大で、2013年にアメリカ東部で発生した17年ゼミの総数は70億匹に達したという。同じ場所ではほとんどのセミは同じ日に発生し、その数はものすごく、1本の木に数万匹のセミが止まっている程だ。鳴き声もすさまじく、住民の中には発生時だけ他所に避難する人もいる。

なんで同時にたくさん出るかについての最も有力な仮説は満腹戦略である。捕食者の鳥は17年に一度の大発生を予測できないため、大量に発生しても捕食できる数は限られている。このセミはまったく逃げないが、鳥はすぐ満腹になってしまい、食われなかった大量のセミは交尾をして卵を遺して死んでしまうというわけだ。

17locust_2
17年ゼミ

1970年の夏、私はアメリカのインディアナ州にいたが、そのときこの17年ゼミに出くわした。知人とピクニックに行ったのだが、森がゴーゴー鳴っている。なにか工事をやっているのだろうと思ったら、このセミが大発生しているところだった。森にはおびただしいセミの抜け殻が転がっていた、というより地面に敷き詰められていた。インディアナでは 17year locust と呼んでいた。1970年の次は1987年、それから2004年、そして2021年だ。自然界にはまったく不思議なやつがいる。


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コメント

自然って不思議ですね。
蝉の大量発生ですか?
それも、年数が決まっているというから不思議です。

鳥が食べに来ても、逃げない蝉も不思議です。
たいがい逃げるでしょうにねぇ・・・どうしてだろう・
写真みたいに、たくさんの蝉を見たら恐いですね。
もうハチの巣状態です。

投稿: まこ | 2014.09.06 21:02

★まこさん、
17年といえば、生まれた子が17歳になることですから、
いかに長いあいだ地中に入っているかが分かりますね。
同じ日に地上に出て来るというのま不思議です。体内
時計というのがあるんでしょうね。こういうことには
なにか意味があるのでしょうが、驚くばかりです。

投稿: ripple | 2014.09.07 10:21

17年セミに出会ったなんて貴重な体験をされましたね。しかしこんなセミの大群を見たら昆虫好きの私でも気持ち悪いかもしれません。

投稿: エノコロ | 2014.09.09 20:09

★エノコロさん、
なによりも音がすごかったです。
これがイナゴだと畑が坊主でしょう。

投稿: ripple | 2014.09.11 12:07

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