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2013.06.05

9種類の薬をのんでいる

久しぶりに治療にみえた患者さん、81歳の男性。両足の先がしびれるという。病院では脊柱管狭窄症と謂われたそうだ。糖尿病で、日に1度、インスリンを注射している。薬は何種類のんでいるのですかと聞くと、「9種類です」という。これには私も驚いた。それじゃあ、薬で満腹だ、そんなに飲んでいたらしびれが出てもおかしくないよ、と思わず言いかけた。

たとえば、高血圧について考えてみよう。年をとれば運動不足で肥満になりがちだ。血管も硬くなる。そうすると抹消j血管の抵抗が増すから、心臓は一生懸命に血液を送らなければならない。だから血圧が上がる。それが自然なのである。

血圧が高くなると、降圧剤が処方される。薬の力で強引に血圧を下げようというのだ。すると血管が破れる心配はなくなるが、どうしても心臓から遠い末端部の血流はわるくなる。だから手足の先が冷えて、しびれてくる。よくあるケースだ。糖尿病があれば動脈硬化もすすむから、そちらから来るしびれも考えられる。根本的には、薬より食事や運動で対応すべきだろう。

Kusuri薬を一時的にのむのはいい。つらい症状がとれるのは救いである。しかし長期にのめば、かならずからだにストレスがかかる。からだは絶えず自己調整作業をしているのに、薬はその複雑な化学反応系に介入してゆくからだ。要するに、緻密な生命維持活動の邪魔をするのである。

からだにストレスがかかると交感神経が優位になり、筋肉や血管が緊張する。消化吸収など内蔵の働きもわるくなる。典型的なのは、自然界の動物が危険を察知して戦闘態勢に入った状態である。そんな状態が長く続けばからだに不調をきたすのは明らかである。

9種類も薬を服用しているなんて、困ったものだ。わたしに薬をやめなさいという権利はない。だから「お医者さんに薬を減らせないかどうか相談してみてください」と話した。病気を治療するための薬が、病気を引き起こしては元も子もない。

この患者さん、鍼灸治療とオステオパシーでからだの緊張をゆるめたら「しびれがらくになった」と言って喜んで帰った。だが、こちらの心中は複雑である。

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コメント

血圧と薬の関連性が分かりやすく書かれていて
とても良く分かりました(._.)
私はどちらかと言うと低い方ですが・・・
手足のしびれ、冷え、眠れないなどは
末端まで血液が通いにくいのが原因かも知れませんね!!
何か、病気の前触れかと少々不安があったのですが
ちょっと、ホッです っがコレストロール下げる薬は服用してます(泣)
しかし、薬の のみ過ぎも考えようですね

投稿: エリザベス | 2013.06.05 09:02

★エリザベスさん、
いまは医学が進んでいますが、やはり薬に頼るのは
問題が多いですね。食事や運動で対処すべきでしょう。
いつだか、テレビで風邪をひいたときどうしますか
と複数の医者に質問したところ、薬を飲むと答えた
人はいませんでした。患者には薬を出すくせにね。

投稿: ripple | 2013.06.05 13:14

私の両親も10数種類の薬を飲んでいます。病院で一つ症状を訴えれば一つ薬が増えていきます。薬の副作用が出れば、それを抑える薬が又処方されます。薬が効くと信じ込んでいる高齢者を説得するのは大変。精神衛生上良くないので、最近はある程度好きなようにさせています。

投稿: エノコロ | 2013.06.05 15:22

そんなに薬が好きな人にはプラセボ薬を一服差し上げて効果のほどをみて見たいですね。

投稿: マッコウオヤジ | 2013.06.05 15:51

薬は患者も賢く、この薬はまだ飲み続けなければ
いけないかどうか、医者に時々聞くべきですね。

私もこれは吐き気止めの薬、これは精神安定剤と時々
確認して、やめられるものはやめるようにしています。

投稿: kei | 2013.06.06 08:52

菊池寛賞を受賞した近藤誠医師の本の中に
「一度に3種類以上の薬を出す医師を信用しないように。
5種類以上を一度に飲むような行為は極めて危険」~という一文が載っています。

9種類ですか・・・
言葉がないですね。

投稿: namiko | 2013.06.06 14:11

★エノコロさん、
医者を信じて任せるのはいいけれど、とくに老人は
肝臓や腎臓も弱っているから薬を分解するのは負担
になりますからね。10種類は多いですねえ。

★マッコウオヤジさん、
薬を飲めば治ると思う患者さんの側にも問題が
ありますね。

★keiさん、
からだは意味があって症状を出しているわけだから
やたらに薬で止めるのは問題ですね。最近では解熱
剤も38度以上になったら出すようになったとか。
医者に薬は少なめにとお願いするものいいでしょう。

★namikoさん、
近藤誠先生の「医者に殺されない47の心得」は必読
ですね。保険がきくので、気軽に薬をのんでいますが
危ないですねえ。

投稿: ripple | 2013.06.06 16:07

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