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2013.04.08

洗濯機の今昔

Wash0_5女性の仕事はいろいろあって大変だ。むかしは井戸を汲んだり、薪を燃やして料理をつくったり、縫い物をしたり、想像しただけでも疲れる。洗濯も手洗いだから大変だ。木のたらいに水を張って、四角い洗濯石鹸を使って洗濯板でごしごしこする。水は冷たいし、指はふやけるし、おまけに腰が痛くなる。ゆすいで石鹸を落とし、しぼって洗濯竿にかけるまでは大仕事だ。わたしが子どものころはまだ川がきれいだったので、川の水を利用して洗濯することもあった。大根や牛蒡なども川で洗って藁でしばって市場に出していたように思う。やがて金だらいが登場した。

Wash1小学校の4年生ごろだったろうか、家に手回し洗濯機がやってきた。まん丸く光かがやくその物体はUFOみたいだった。みんなでそれを取り囲んで興奮したのを覚えている。だが、なんということはない。蓋をあけて洗濯物とぬるま湯と洗剤を入れて、おおきなハンドルで何十回か回すだけで汚れが落ちるという単純な機械だった。けっこう腕が疲れる。洗濯ものがあまり入らなかったし、ゆすぐときはたらいをつかったし、けっきょく無用の長物となってしまったように思う。

そのつぎに出たのが縦置きの電気洗濯機で、今の洗濯機の原型といってもいい。水槽の底に羽根車がついているやつだ。一方向だけに回転するタイプと自動的に反転するタイプがあった。面白いのは、どの機種にも手回しの絞り器がついていたことである。二つのローラーの間に洗濯とすすぎのすんだものを挟みこみ、ハンドルを回すと水をしぼることができるようになっている。

Wash3ところが、この手回ししぼりきは始末がわるい。ワイシャツなどボタンのついたものを絞ると、プチプチプチといいながらボタンが取れてしまうのである。またイカをのすみたいに強引に押し付けるから干すときには大きく振ったり、引っ張ったりしてシワを延ばさなければならなかった。それでも回転羽根の威力は協力で、女性の労働を大いに解放したことは間違いない。やがて洗濯槽と脱水槽がついた二槽式洗濯機が出てきて、長いこと電気洗濯機の王座をしめていた。大型の一槽式の全自動洗濯機が出てきても、二槽式は人気があった。

やがて一槽式の全自動が主流になり、いまでは斜めドラムなどという高価な洗濯機も出ている。洗濯からすすぎ、脱水、乾燥までやってのけるものも少なくない。女性は洗濯の重労働からほぼ解放されたのである。「 スーパープレゼンテーション」という番組で知ったことだが、それでも世界の人口のうち電気洗濯機を使っている割合は2割ぐらいらしい。


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コメント

いまは便利になった
使い勝手も良くなった
けれど
何時からだろうか
忘れたものも多くなった

投稿: 荒野人 | 2013.04.08 09:04

今思い出すだけでも良くやってきたと思って読みました。

洗濯は手洗い
ご飯は釜戸で
スイッチ
押すだけになったのに
忙しいと言う

投稿: tama | 2013.04.08 16:57

私はなーんも知恵が働かないので、
昔の暮らしはできません。

洗濯の手洗いはできても、たべるものを
自然から調達なんてだめ。

文明、文化の発達に感謝感謝です。

投稿: kei | 2013.04.08 17:42

★荒野人さん、
この五十年あまりのあいだに、主婦の仕事は
ずいぶんらくになりましたね。こどもの数も
少なくなったし、いちばんいいときでしょう。

★tamaさん、

はじめて
冷蔵庫が来たとき
テレビが来たとき
掃除機がきたとき
それはそれは
興奮しました

★keiさん、

むかしは
ほとんどが
農家
いまは
勤め人ですからね

いまは
自由な時間が増えて
本も読める
ダンスもできる
空想もできる

投稿: ripple | 2013.04.08 18:18

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