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2013.01.09

白隠展@Bunkamura

「白隠展・HAKUIN 禅画に込めたメッセージ」に行った。江戸時代の禅僧・白隠は多くの禅画を残しているそうだ。先日、教育テレビの「日曜美術館」でも紹介していたが、その達磨や観音の墨絵はじつにユニークで、大いに興味をそそられた。84歳で亡くなられたが、晩年までその筆勢は衰えなかったようである。とにかく1時間あまり、たっぷり楽しませてもらった。

白隠展 HAKUIN 禅画に込めたメッセージ

西荻窪で鍼灸治療の修行をしているころ、恩師がよく白隠禅師の話を聞かせてくれたのを思い出す。そこで初めて「夜船閑話」や「坐禅和讃」などのことを知った。「夜船閑話」には内観法と軟酥(なんそ)の法が書かれている。

「坐禅和讃」のほうは日本語で書かれた短いお経なので、私もそらんじて読み上げた記憶がある。ヴィパッサナーの瞑想をするようになってからも、ときどき「坐禅和讃」のことばが浮かんで来る。禅もヴィパッサナーもブッダが実践した瞑想だから共通点が多いのである。そんな白隠禅師の書画を鑑賞できたことはじつに幸運である。

白隠禅師の「坐禅和讃」

衆生本来仏なり 水と氷の如くにて
水を離れて氷なく 衆生の外に仏なし
衆生近きを知らずして 遠く求むるはかなさよ
たとえば水の中に居て 渇を叫ぶが如くなり
長者の家の子となりて 貧里に迷うに異ならず
六趣輪廻の因縁は 己が愚痴の闇路なり
闇路に闇路を踏そえて いつか生死を離るべき

夫れ摩訶衍の禅定は 称歎するに余りあり
布施や持戒の諸波羅蜜 念仏懺悔修行等
そのしな多き諸善行 皆この中に帰するなり
一座の功をなす人も 積し無量の罪ほろぶ
悪趣何処にありぬべき 浄土即ち遠からず
かたじけなくもこの法を 一たび耳にふるる時
讃歎随喜する人は 福を得る事限りなし

況や自ら回向して 直に自性を証すれば
自性即ち無性にて 既に戯論を離れたり
因果一如の門ひらけ 無二無三の道直し
無相の相を相として 行くも帰るも余所ならず
無念の念を念として うたうも舞うも法の声
三昧無礙の空ひろく 四智円明の月さえん
この時何をか求むべき 寂滅現前するゆえに
当所即ち蓮華国 この身即ち仏なり

https://www.youtube.com/watch?v=haJuumt2CDQ

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コメント

白隠禅師の「坐禅和讃 聞かせてもらいました。
親鸞 浄土和讃に内容はは似ています。
有難うございました。

投稿: tama | 2013.01.10 17:04

★tamaさん、

  衆生本来仏なり、水と氷のごとくにて…

いいでしょう。
私と私以外のものは別のようで別でない、
私と宇宙は一体である。禅のさとりですね。
これを絵や書で説きつづけたすごいお坊さんです。
禅の中興の祖と呼ばれるそうですが、納得です。

投稿: ripple | 2013.01.10 17:39

今日隅田川沿いの桜の木を撮ろうとうろうろしていたら
一人の小父さんにつかまり感動する心はただ、(無料)
人間生きている間にどれだけ感動できるかで、その人が決まるというようなことを滔々としゃべりかけられて
桜と小父さんを撮ろうとカメラを向けたら、やっとその場を離れてくれました。

投稿: kei | 2013.01.11 16:56

★keiさん、
きょうは築地のほうにお出かけでしたか。
カメラを持っていると撮影した場所が
目につきますね。人間はちょっとむずかしい
ですね。

投稿: ripple | 2013.01.11 18:19

白隠展の監修をされている美術史家の山下裕司さんは
以前私が美術出版社の「まんが日本美術史」を編集したときに
大変お世話になった先生です。
その後もときどき美術館でバッタリ会うこともありましたが、
いつのまにかすっかり有名人になられました。
室町~江戸のまだ知られていない美術を世に出したいという情熱をもって
ずっとひた走っていらっしゃる。
以前お仕事を依頼したら、
「僕でなくてもできることをしている暇はない」と
ケンモホロロに断られたのを思い出しました~(笑)

白隠展、円空仏、いい展覧会が続きますね。
早く行かなきゃ。

投稿: kikkoro | 2013.01.12 18:02

★kikkoroさん、
コメントありがとうございます。
「僕でなくてもできることをしている暇はない」
そんなことを言える人間になりたい、ような。
出版の仕事はやりがいがあるでしょうね。
kikkoroさんも五行歌集を出される予定は?
けさ関東歌会で同席だった志村玲子さんが
読売の五行歌欄に載っていました。特選は
神川さんで総合3席(2人のうちの一人)でした。
神川さんはしんゆり五行歌会の会員です。

投稿: ripple | 2013.01.13 10:14

神川さんは、染川衛さんの奥様のお姉さまとか?
先週の渋谷歌会で染川さんとお隣同士になり、
そんなお話を聞きました。
神川さん→妹さん(染川夫人)→染川さんと、五行歌が伝わったようです。
ご夫婦では町田歌会に出られているのだとか。
「こればっかりは仕方がないので・・・」と
照れながら?おっしゃっておられましたよ。
なんだか輪が広がっていきますね~~(笑)

rippleさんの五行歌集こそ楽しみです!
私は、母との合同歌集(母は短歌人)をまず出したいなあと思っているのですが・・・。

投稿: kikkoro | 2013.01.13 23:37

★kikkoroさん、
神川さんも染川さんも3、4か所の歌会に出ている
ようです。染川さんの旦那さんは吉祥寺にも出ている
と思います。五行歌いのち、ですね。わたしは仕事を
しているので、しんゆり五行歌会だけです。

投稿: ripple | 2013.01.15 08:52

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