« 松井秀喜 | トップページ | おそば屋さん »

2012.12.29

森信三の立腰教育

立腰教育というのを提唱したのは、明治生まれの教育哲学者・森信三である。親が子供に腰を立てることを教えることができたら、これにまさる贈り物はないと説いた。

つねに腰骨をシャンと立てること-
これ人間の根性の入る極秘伝なり。

人間は心身相即的存在ゆえ、
性根を確かなものにしようと思えば、
まず躰から押さえてかからねばならぬ。
それゆえ二六時中、「腰骨を立てる」以外に、
真に主体的な人間になるキメ手はない。

「腰骨を立てる」ことは、
エネルギーの不尽の源泉を貯えることである。
この一事をわが子にしつけ得たら、
親としてわが子への最大の贈り物といってよい。

一、腰骨を立て
二、アゴを引き
三、つねに下腹の力を抜かぬこと
同時にこの第三が守れたら、
ある意味では達人の境といえよう。

http://www.jissenjin.or.jp/profile.html

要するに姿勢をよくするということ、背すじを伸ばすということだが、これは医学的にみても理にかなっている。人間は二足歩行を始める前は四足で歩いていた。そのときは背骨が前足と後ろ足のあいだにややアーチ状になってぶら下がっていた。胸の部分は胸郭があるのであまり反れないが、腰は大きく反っていた。だから腰椎は反りきみになったとき、関節面がきれいにそろうようになっているのである。

二足歩行になっても背骨の形はそれほど変わらず、腰はピンと立てる、というかやや反りぎみになっていると関節面がそろう。また体重がうまくのり、背筋などの負荷が軽くなる。腰を立てる、腰を入れる、ということが大切なのである。重量挙げの選手の姿勢を見るがいい。お尻を突き出すようにして構え、腰を反らせるようにしてバーベルを持ち上げている。体操の選手の着地姿勢を見るがいい。お尻を突き出して、腰をそらすように立てているではないか。

頭とお尻のあいだには脊髄という中枢神経が走っていて、それを脊髄硬膜というのが包んで保護している。腰を立て、背すじを伸ばした状態だと、この硬膜がリラックスできる。ところが背中や腰が丸くなると、脊髄硬膜が緊張し、その緊張が延髄や脳までおよぶ。その結果、脳と脊髄を栄養している脳脊髄液の循環がそこなわれ、間接的にさまざまな病気を引き起こす。まっすぐな姿勢が心をしゃんとさせることは疑う余地がない。

椅子に座るときは、お尻を奥まで深く入れ、少し反るぐらいにしてからだを起こし、腰を立てるといい。畳やジュータンに座る場合は正座がいいが、あぐらの場合はお尻の下に5㎝ぐらいのものをかって、やはり腰を入れて座るといい。わたしも瞑想をするときは硬めの座布団を敷いて、あぐらをかいている。腰を立てて背すじをのばし、顎を引き、肩の力を抜いて坐る。長いあいだ座っていると背中や腰が丸くなってくるが、気がついたら腰を立てるようにしている。

元ミス日本の知花くららさんも姿勢がいい。コツは背もたれを使わないことだという。先日、安田成美をテレビで見たが、姿勢のよさが印象に残っている。やはり背もたれは使っていなかった。そのぶん、若く美しくみえる。昔の日本人は着物を着たから姿勢がいい。背中を丸くしたら、胸ははだけるし、襟足は覗くし、ひどく見苦しい。子供たちにも、子供たちの将来のためにも、腰を立てることを教えるべきだろう。頭のてっぺんをヒモで吊られるようなイメージを持ち、下腹部(丹田)に意識を置くとなおいい。

腰を立て
軽くあごを引き
肩の力を抜くと
心が
しゃんとする


« 松井秀喜 | トップページ | おそば屋さん »

コメント

ダンスをやめ、変な格好でPCに向かうことが
多いので、姿勢は大いに心配です。
胸が痛いとかばって歩くし。

投稿: kei | 2012.12.29 12:49

★keiさん、
腰を立てると、最初は疲れますが、
慣れてくると長時間座っていても
疲れません。
けさは2時間座りました。
そうダンスはいい姿勢ですね。

投稿: ripple | 2012.12.29 16:51

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 松井秀喜 | トップページ | おそば屋さん »