« しんゆり五行歌会(10月17日) | トップページ | 秋は急ぎ足 »

2012.10.18

やにさがる

だいぶ前に録画しておいたドラマ、松本清張の「影の地帯」を見た。古谷一行がプロカメラマンを演じ、政界の裏をあばくというミステリーで、なかなか見応えがあった。そのドラマの中で、「やにさがる」という言葉が使われていた。なんとなく意味はわかるが、イマイチはっきりしないところもある。広辞苑をひくと、こう書いてある。

やにさがる (脂下がる)①キセルの雁首を上にあげ脂(やに)が吸い口の方へ下がるようなかたちでタバコをふかす。②転じて、気どって構える。得意げになって、にやにやする。「女に囲まれてやにさがる」

125887148869516122507キセル自体、最近はほとんど見かけなくなったが、先端に刻みタバコをつめてマッチかライターで火をつけ、2、3度かるく息を吸ってタバコを味わう道具である。両端が金属でできており、中ほどは竹を使っている。うちでも秋田のおじいちゃんが来たころ、よくストーブの前に陣取って、うまそうにキセルでタバコを吸っていたものだ。火はすぐに消えて灰が残り、キセルを何かに当てて軽く叩いて落とす。一服一服がじつにうまそうに見えたものだ。

「やにさがる」というのは、この絵のように雁首を水平より高く持ち上げる仕草をいうらしい。これがちょいと気取った姿になるというのだ。先端が高くなれば、タバコのやにがキセルを伝って吸い口のほうに下がってくる。それで「やにさがる」だ。なんともややこしい語源である。


« しんゆり五行歌会(10月17日) | トップページ | 秋は急ぎ足 »

コメント

日本語は難しいですね。私はわからない言葉があっても何となくわかればそのままにしてしまいます。rippleさんのようにちゃんと語源まで調べると、意味がすうーっと頭に入ってきますね。

投稿: エノコロ | 2012.10.18 22:28

「やにさがる」はさすがに最近聞くことはありませんね。
道具など使われなくなるとそれに類する言葉も
小説や映画の話になってしまいますね。

投稿: kei | 2012.10.19 06:02

★エノコロさん、
やにさがるがキセルの吸い方
だとは思いませんでした。
タバコのやにですからねえ。
おどろきました。(^-^)

★keiさん、
落語家さんなんか困るでしょうね。
小道具を説明しなければ伝わらない。
煙管、火鉢、囲炉裏、きざみタバコ、
こういうのがみんな死語になって
いくのですから。

投稿: ripple | 2012.10.19 09:09

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« しんゆり五行歌会(10月17日) | トップページ | 秋は急ぎ足 »