« 第四回サマーコンサート | トップページ | ジャカランダの花 »

2009.06.27

左手のむくみ

4月に梨山で枝に頭をぶつけてから、左腕、とくに左手の指がむくむようになったといって治療に来ている60歳の男性がいる。首が胴体にめり込んだようだったという。初診が6月16日だから、事故から2ヶ月ちかく時間がたっている。病院には行かなかったらしい。検査をすると、首にはほとんど異常がみられない。しかし胸椎の3番と4番の左側に硬いシコリが触れる。頭を打ったときの衝撃がそこに集中したらしい。

胸椎と腰椎からは交感神経が出ている。上部胸椎からの交感神経は、頭や顔、上肢、上胸部などに分布している。交感神経が異常興奮すると、血管が収縮して血行がわるくなる。この患者さんも、左腕が冷えている。また静脈血やリンパ液のもどりが悪くなって、むくみを起こしている。

Mukumi

問題の胸椎のきわに鍼を刺し、低周波通電をして、筋肉や靭帯をゆるめる。とうぜん、脊柱起立筋の硬いところもほぐす。むくみのある左手にも鍼をして電気をかける。これで手のはばったい感じがらくになった、といって帰っていった。

3日後にまた来院し、同様の治療をおこなった。左腕がすこし温かくなってきている。こんどは鍼と半米粒大の直接灸をする。さらに胸椎3番と4番の後屈を、カウンターストレインの手技をつかって矯正した。治療姿勢が気持ちがいいのだろう、患者さんはスヤスヤと寝てしまった。カウンターストレインがうまく決まると、患者さんが眠ってしまうことがよくある。

それから6日後、おととい、3回目の治療に来た。左手のむくみはもう大体とれてしまった。手の甲のシワがよく見える。なによりも、本人がむくみの取れたことをはっきり自覚している。思った以上に治療が効いている。前回と同様の治療をおこなったが、あと2、3回の治療で完治するだろう。

上肢のしびれ、痛み、むくみなどは、首から来ることが多い。しかし、このように胸椎の異常から来ることも少なくない。重要な症例なので、ここに記録しておく。

腕の痛みが
首からくる
とはかぎらない
背中からくる
こともあるのだ

« 第四回サマーコンサート | トップページ | ジャカランダの花 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 第四回サマーコンサート | トップページ | ジャカランダの花 »