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2009.02.21

エッチな本

Fujiwara_2『祖国とは国語』とか『国家の品格』という本の中で、武士道とか読書とか教育などについてユニークな主張をしている藤原正彦さんの話が好きだ。そんな先生が、新潮文庫で『人生に関する72章』なんていう本を書いている。さっそく買い求めて読み始めたが、あまりにも面白いので、あっという間に読んでしまった。

とにかく回答が型破りなある。たとえば、「性格が暗い」と嫌われている中二の女生徒には、「明るくて協調性の高い子がよい子、などというのはつまらぬことです。文明、文化を作り上げてきた独創的人間の多くは、暗くて協調性のない人だったのです。暗くても堂々と生きていきましょう」と回答。

また「幸せに暮しているが、夫や父、兄など、自分にとって大切な男性がエッチな画像や本をみるのが不潔で我慢できない」という30代の主婦に対しては、「それは少々狭量ですね。ご主人はごく普通の善良な市民のように思われます。地球上の思春期以降のほとんどすべての男性は、エッチな本が好きか、大好きかのどちらかなのです。生物学的にそう仕組まれているのですから仕方ありません。男とはかくも哀れな生物なのかと、心から同情しなければいけないのです」などと答えている。

会社の年配の人が立てる食事の音が気になってしょうがない」という36歳の男性に対しては、「年配者にマナーのわるいひとが多いのは事実です。しかし、年配者が若い世代を不快に思うことも多いのです。私自身、電車内で脚を投げ出して座っている若者の向こう脛をけとばしたいし、「あいつにオレむかついてんだよ」などと話す女子中高生を張り飛ばしたいのです。若者が年配者をどこか口うるさく垢ぬけない頑固者と思うのは仕方のないことだし、年配者が若者を未熟な不心得者と思うのも当然です。互いに溜息とともに見る、というのは太古の昔から連綿と続く人類のしきたりであり、健全な姿でもあるのです。耐えがたきを耐えなさい」と回答。

最後に藤原先生の奥さんが先生に質問し、それに先生が答えているのが面白い。とにかく、笑いながら納得してしまう楽しい本である。380円の本で3800円ぶん笑った。

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コメント

愛子も読んでみたいです。
さっそく本屋に行かなくちゃ。

投稿: 愛子 | 2009.02.21 20:03

愛子さんと同じく、私も読んでみたいです。
このウイットに富んだお答えが面白くて
好きです。物事は考えようですね、

投稿: ミモザ | 2009.02.21 20:51

★愛子さん、
カバーに藤原先生の写真が載っていますが、
それをよく見てから読むとさらに面白いですよ。
笑いすぎて、腸捻転にならないようにご注意。

★ミモザさん、
完全主義の傾向のある人なんか救われますよ。
ただし、けじめをつけるべきところは厳しい。
まったく、本ほど内容と値段が一致しないものは
ありませんね。

投稿: ripple | 2009.02.22 09:21

藤原正彦さんの話面白いですね。中学の先生に読んでもらいたい本です。当たり前の事を素直に受け取る子供少なくなりましたね。そんな子供達に発想の転換をされること、良いと思います。渋谷でたむろする、不良に一番効果があるのは、元暴力団の組長で改心した人が、説得するのが良いようですね。

投稿: 10月のマルコ | 2009.02.22 15:01

堅苦しい方かと本も読まずにおもっていましたが、ユーモアがある方なんですね。面白そう。この方、藤原ていさんの御子息でしたっけ?

そうそう、「村の名前」読みました。不思議な夢のような読後感でした。

rippleさん、お料理もプロなんですね。それにしても、いろんな経験をなさっているようで、そして今のrippleさんがあるんですね。

投稿: めろん | 2009.02.22 15:55

★10月のマルコさん、
まず、若い親が読んで教育に生かしてもらいた
と思います。小さいときの躾がいかに大切か
痛感させられます。ジョークもあって、楽しい
本ですよ。

★めろんさん、
藤原ていさんと新田次郎さんの次男だそうです。
言うことがはっきりしているのでいいですね。
『村の名前』は本当に夢のような話でしたね。

わたしの魂の修行場の一部を公開しました。(^-^)
人生、いいことも悪いこともあって人生ですね。

投稿: ripple | 2009.02.22 22:08

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