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2008.10.02

白寿を祝う

日本橋三越本店6階の画廊で、9月30日から10月6日(月)まで、「長谷川昴・自選展」が開かれている。名前の昴は、日の下の左側が工で「コウ」と読むのだが、これは異体字でふつうの辞書にはない。もちろん、パソコンの辞書にもない。仕方なく昴を代用してコウと読んでいる。長谷川先生は、千葉県鴨川生まれ、高村光雲に認められ彫刻家を志した。いまでは著名な鉈彫り彫刻家、今円空として知られている。じつは、先生は京子の伯父である。夕べは先生の「白寿を祝う会」が開かれたので、お祝いに行ってきた。

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花は大地の微笑み

展示された作品は小品が多かったが、愛情あふれる作品ばかりで、先生の優しさが滲み出ている。とくに国際賞をとった「浄池」の実物を見るのは初めてで、しばらく見惚れてしまった。「童心即仏」や「花は大地の微笑み」もいい。「鳴沙」や「道」も、立ち尽くしてしまう。

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  浄池        童心即仏      鳴沙         道  

五時半から「白寿を祝う会」が始まった。白寿といえば、99歳である。奥様は88歳だから米寿。夫婦ともお元気でこういう日を迎えられるということは、なんとお目出度いことだろう。そういう席にお招きいただいた私たちも幸せである。

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長谷川先生(99歳)と久子夫人(88歳)

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鴨川市長の挨拶

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元文部大臣、農水大臣、島村代議士の挨拶   

出身地の鴨川からは市長さん、元市長さんも駆けつけた。元文部大臣の島村代議士も祝辞を述べた。長谷川先生は、「たくさんの人々のお世話になってここまで来ました。今日、みなさんにありがとうと言える機会を持てたことを嬉しく思います。本当にありがとうございました」と謝辞を述べた。乾杯のあと立食パーティーとなったが、先生ご夫妻は参加者の人たちと歓談したり、写真撮影を受けたりして、ほとんど食事ができない様子だった。

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コメント

何と素晴らしい、、何と羨ましい事でしょう!心から「おめでとうございます」を
申し上げたいですね。
お二人共にお元気で これからもお過ごしになられます事を願っております。
私は特に「童心即仏」が大好きです。
是非拝見したいものです。

投稿: sakura | 2008.10.02 13:52

国際賞をとった「浄池」写真で見ると質感など通常伝わり難いのですが、これは伝わりますね。存在感と透明感が交差して、重さの中に浮遊感を感じます。なんとも味のある様なそれでいて見つめていても飽きない作品ですね。素晴らしいとしか言えません。作品は作者の心、魂ですので、素晴らしい先生です。奥様の誇りと思います。

投稿: 10月のマルコ | 2008.10.02 15:16

★sakuraさん、
わたしも童心即仏が気に入ってます。
どの作品も心温まるものです。
長谷川先生の人柄をみていると、
無欲が長寿につながるように感じました。
若いとき高村光雲に見初められて彫刻の
道に入ったそうです。

★10月のマルコさん、
浄池は、生まれてすぐに亡くなった娘さんを
モデルにして彫ったものだそうです。
一心にひとつのことをやり続ける人が天才
なのかもしれませんね。長谷川先生は鉈(ナタ)
彫りで、ナタで何万回も木を叩くのです。
木と会話しながら作品をつくるそうです。

投稿: ripple | 2008.10.02 19:03

素敵に歳を重ねていらっしゃるのが
ご夫婦の表情で伝わってきます・・・・
そして画像ですがどの作品も手に取ってみたくなります。
観賞・・・と言うよりも触感で対話したくなる様な作品ですね。

投稿: あおむし店長 | 2008.10.02 19:36

★あおむし店長さん、
材料はクスノキが多いようです。
樟脳が取れるように虫がつかないからです。
そばに寄ると、クスノキのいい香りがします。
鉈で叩かれた肌理は粗いコルクのような感触です。
仕事場でいろいろ触らせてもらったことがあります。

投稿: ripple | 2008.10.02 22:05

長谷川さんの姪御(奥さんの妹の子?)のようですが、コメントに間違いがあります。
 長谷川昂の師匠は佐々木大樹であり、高村光雲ではありませんし、弟子であったこともありません。
ご自身の著作でも「光雲の眼にとまった」とか「認められた」と正直に書いてます。
 戦時中に女の児を死産で失った為でしょう、天使や神童
のイメージを子供に求めた童子の作品が多くフアンの心を揺すります。、
 晩年には鉈を持つ握力の衰えを感じ、筆をとり書を能く
し、詩をよんだりしていたようですが、これも俳句の宗匠を先祖にもつ長谷川家の血統に由来しているのかもしれません。
 最晩年には、房州への望郷の想いが一層つのっていたようですが、数々の名作が郷里に遺されたことがせめてご本人の
慰めになっているとおもいます。 
 浄池のブロンズ像のあるお墓へ詣でてご冥福を祈ります。
 鴨川の「昂」フアンより

投稿: | 2014.08.30 06:54

★名無しさん、
コメントありがとうございました。
うっかり光雲の弟子と書いてしまいましたが、
間違いだったようですね。本文を訂正しておきました。

わたしの妻の父の姉が長谷川先生の妻久子です。
そういえば久子さんも俳人です。わたしたちは
長谷川先生の個展や日展、表彰式などにはよく行きました。
先生はいつも自然体で、欲がなく、淡々と生きておられ
ました。深く尊敬しています。

投稿: ripple | 2014.08.30 13:08

 早速、拙文をお読みいただきありがとうございます。

 そうですか、奥さんとのご縁のある方の由、判りました。 長谷川さんとは、対照的で能弁で利発な奥さんはよく覚えております。
 いやあ、真の芸術家は、元来無口、無欲ですべての
情念を作品で具現化しようとするものですから、長谷川さんの無私無欲で、武士は喰わねど高楊枝といった気概を持ち自分の道に没頭するそうした姿に人は心を打たれるものなのです。
 長谷川さんの著作を読みましたが、郷里を懐かしむ昔話が大変面白いと思いました。お年寄りの昔をしのぶ話には深い味わいがあるからです。字句よりは作品自体に語ってもらうことが芸術家にとり本分の筈だからそれで良いです。

 ところで長谷川さんの郷里、鴨川、のことはあまり
ご存知ないかもしれませんので、私の知ることをご参考までにお伝えしておきます。生家のある鴨川の在の旧、粟斗村、の部落には長谷川性が多いので「椎の木の昂」と長谷川さんんは子供のころから呼ばれていました。
、「昂」の本当の呼び名は「タカシ」が正しいようです。
ネットでこうしてお知り合いになれた機会に以上をちょっと書いてみました。

鴨川の「昂」フアンより

投稿: | 2014.08.31 01:24

★鴨川の「昂」フアンさん、
タカシと呼んでいたのですか。
なにか名前を届け出るとき間違いがあったような
ことを聞いたことがあります。それでコウという
字が辞書等に載っていないのだとか。

愛知県の豊田の近くに神話教という神道の本山が
あり、私がお世話になっているとき、長谷川先生
にご神体の彫刻をお願いしたことがあります。
下記の四体をつくっていただきました。
 面足命(おもたるのみこと)、
 大食天命(たいしょくてんのみこと)
 国狭土名(くにさづちのみこと)
 雲読命(くもよみのみこと)

鴨川には一度行ったことがありますが、例の
シーワールドでイルカショーを見ただけです。
こんど機会をつくって長谷川先生のお墓参りを
してみたいと思います。

投稿: ripple | 2014.08.31 12:16

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