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2008.06.20

柳川春巳さん

Yanagawa_2 きのうと今日のラジオ深夜便「こころの時代」は、「夢への挑戦~ある盲人ランナーの軌跡」という放送だった。話し手は佐賀県の鍼灸師で、全盲の柳川春巳さんである。柳川さんは1956年生まれで、小児緑内障のため7歳で視力を失ったそうだ。

運動が嫌いだったが、盲人でホノルルマラソンを走った人のことを知り、自分も挑戦してみることにした。学校のグランドに杭を打ち、そこから20mのロープを引き、自分の腰に巻いたチューブにつなげる。この杭は羊を遊ばせるためのもので、上端が自由に回るようになっている。そしてスタート地点にラジオを置き、何週したかの目安にする。直径40mだから、8周するとほぼ1㎞になるという寸法だ。

Yanagawa2

それから伴走者を見つけて、小さなレースに出る。やがて、ホノルルマラソンも出場する。このときはアメリカ人の選手が伴走してくれたそうだ。何時間で走りたいと言えば、そのペースを維持して伴走してくれるそうだ。言葉がわからないので、すべてOKで答えたら、何度もジュースを飲んだり、トイレに連れて行かれたという。

ホノルルマラソンを完走してから、バルセロナ・パラリンピックの予選があることを知り、それに出場したらトップの成績で文句なしに代表に決まった。そして、バルセロナでは6位に入賞した。余談だが、歌手の高石友也も誰かの伴走をしていたそうだ。高石友也といえば、マラソン完走100回以上の鉄人だ。

Para

柳川さんは、96年アトランタでは、2時間50分56秒で日本最高記録を出し、念願の金メダルを獲得した。 それからトライアスロンにも挑戦した。晴眼者がガイドするにしても、海を泳いで、自転車を漕いで、それからマラソンだ。どうやってやったのか想像を越える。しかも、ちゃんと完走したという。そして今は、なんと「十種競技」へ挑戦しているという。100m、1500m、幅跳び、円盤投げ、槍投げ、乗馬などだ。晴眼者でもやる人は少ない。

柳川さんは、円盤投げや槍投げといった競技を見たことがない。それを、福岡大学の十種競技の先生から、体の動きを伝えてもらって、見たことのない物体を投げる。「今の動きだと右に行きましたよ」「今のはまっすぐです」。そして3年経ったいま、からだが気持ちいいと感じたときが、うまく投げられているときなのだ、ということが分かってきた、という。

やりたいことがあるのなら、それをまず表明してみたら、と柳川さんは言う。そうすれば、まわりに自然とそれを手伝ってくれる人たちが集まってくる。本人の努力が大きいだろうが、それが人の輪をつくり、みんなで一緒に取り組む楽しさで、さらにがんばることができる。互いに助け合い、与え合い、大きなエネルギーが生まれるのだ。

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コメント

君の声が聞こえる
歓声の中に
君の足音が聞こえる
青空の中に
大きなエネルギーとなる


投稿: 井中 平 | 2008.06.20 21:49

こんばんは。
以前、がそく炎でコメントさせていただいたことあります。
私もラジオ深夜便「こころの時代」の柳川さんのお話を聞いていました。
今私は何年も治らなかった足をブラインドランナーの鍼灸師さんに見てもらってかなり良くなってきました。
私の鍼灸師さんも見えてるんじゃないかと思うぐらいテキパキ動かれびっくりさせられます。
また、先日100キロウルトラマラソンに挑戦され完走されました。
ハンデを跳ね返し挑戦される前向きさを見習いたいと思います。

投稿: beichan | 2008.06.20 22:21

ハンディーをもっての記録への挑戦、凄いエネルギーを感じます、自然環境に負けない草花も耐え抜いた美が感じられます、この記事にも同じ事が言えると思いました、

投稿: 10月のマルコ | 2008.06.21 08:54

★井中 平さん、
五行歌をありがとうございます。
柳川さんの努力は見上げたものだけど、
その達成感はすばらしいでしょうね。
伴走者のかたも立派だと思います。

★beichanさん、
鵞足の痛みで相談を受けたのですか。
よくなってきてよかったですね。
盲人の方は聴覚や触覚がするどく、
距離感などにも敏感ですね。
100キロウルトラマラソンとはすごい。

★10月のマルコさん、
逆境は人をつよくするというのは本当ですね。
甘い環境で育っていく、いまの子たちの将来が
心配です。なんでも手に入って、辛抱という
ことを知らない。困ったことです。

投稿: ripple | 2008.06.21 09:12

はじめまして
今月初めて柳川さんの伴走を務めます
(私が伴走してもらう立場なのかも・・ 汗)
なんだか不安でありながら楽しみであります 
常に全ての事に前向きな柳川さん。勉強させてもらっています

投稿: ann | 2008.10.07 00:29

★annさん、
はじめまして、書き込みありがとうございます。
伴走は慣れないと大変でしょうね。自分の走力も
余裕がなければならないし、相手を気遣うことも
大事。目が見えない人がフルマラソンを2時間台
で走るというのは、想像できません。奇跡みたい。
ボランティア、楽しんでください。(^-^)

投稿: ripple | 2008.10.07 09:00

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