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2007.09.24

マルセル・マルソー

Marcel パントマイム界の巨匠として半世紀以上活躍を続けたフランスのマルセル・マルソーさんが22日亡くなった。84歳。何度もテレビで演技を見たし、相模大野グリーンホールや府中の森「芸術劇場」で実際にマルセル・マルソーの舞台を見たことがあるので、つよく記憶に残っている。優雅で繊細なパントマイムだった。
→マルセル・マルソー動画

映画を一本語り演じる芸を開いたマルセ太郎は、もともと日劇のパントマイマーだったが、最初の芸名はマルセル・マルソーにちなんでマルセル太郎だった。ところが、フランス語でマルセルを発音するとほとんどマルセとしか聞こえない。そこでマルセ太郎で通すことにした。これは実際に、マルセ太郎さんから聞いた話だから間違いない。

Maruseマルセさんはその後、スタミナトリオとかいうグループを組んで、ラグビーのコントなどをやっていた。それから、ひとりで形態模写をやるようになる。マルセさんがサルを演じると、あまりにリアルで観客は息を呑んだ。やがて、映画を一本まるごと語り演ずるというユニークな芸を開く。これが永六輔や色川武大に認められて評判になった。「泥の河」「生きる」「街の灯」「息子」「天井桟敷の人々」「アマデウス」などを演じた。

そのマルセ太郎さんが1993年、麻生市民館の成人教室でパントマイムを教えるという知り、さっそく京子と申し込んだ。綱引き、壁の部屋、ファッションモデルの歩き方、蝶々を追う、船を漕ぐ、などいろいろなパントマイムを教わった。成人教室が終了したあと、有志で「麻生表現研究会」というのを発足し、月一回の割合でマルセ太郎さんに出席をいただき、表現の勉強をつづけた。2時間の勉強のあと喫茶店に移動し、また1時間あまり雑談した。じつに楽しく濃密な時間をすごすことができた。

1994年にマルセル・マルソーが来日したとき、みんなでそのパントマイムを鑑賞に行った。すでに70代だったと思うが、マルセル・マルソーはからだが軟らかく、自在に演技をこなしていた。圧巻は、笑い顔のお面をかぶり、そのお面が取れなくなってしまい、必死に取ろうとする演技だった。実際にはお面をかぶっているわけではないけど顔は笑っている。顔は笑っているけれど、その嘘のお面がはずれないので、からだは当惑、焦り、恐れを表現してゆく。どうしてこんなことができるのか、いまでも不思議である。

マルセル・マルソーはパリにパントマイム学校を開き、ずいぶん多くの後輩を育てたと聞く。そのなかには日本人も少なくない。なお、マルセ太郎さんは2001年にお亡くなりになった。おふたりとも、「よいお仕事をされましたね」と心からねぎらいの言葉を捧げたい。

陽気堂はり治療室のホームページに麻生表現研究会のメニューがあります。


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コメント

そうなんですよね。rippleさんはいろんな事が
お出来になるのですよね。
HPを見せて頂いて仰天しましたもの。
調理師免許まで。。。お口あんぐりでしたよ(笑)
パントマイムまでご夫婦でなさっていたのですね。
今回の訃報は複雑な思いだったでしょうね。

投稿: なっちのママ | 2007.09.25 17:57

びっくりしたぁ。ほんとに先生は色々なことを
なさるのですね。
又ファンになりました。
患者でもいいけど遊びにいかなくちゃ。

投稿: Kei | 2007.09.25 22:20

マルセルさん
すごいやわらかい動きですねー 
パントマイムやりたくなりました


ついでに・・・

こちらは奇特技ですかね?
http://www.youtube.com/watch?v=HSoVKUVOnfQ

投稿: うさ | 2007.09.26 00:40

五行歌もパントマイムの要素が有るのでしょうね、自己表現と他の方の、評価ですね、何時も素晴らしい先生のコメントです、

投稿: 10月のマルコ | 2007.09.26 13:47

★なっちのママさん、
器用貧乏のところがあり、完璧なものがありません。(^-^)
マルセル・マルソーの死を通して、マルセ太郎さんの
ことをいろいろ思い出しました。生きることは表現する
ことではないか、と思います。

★Keiさん、
Keiさんほどではないと思っています。
五行歌はKeiさんのほう先輩だし、こんどは
中国へゆくし、すごい人だと思っています。

★うささん、
からだで表現すると楽しいですね。恥ずかしいけど。
youtubeのほうは明日みてみますね。

★マルコさん、
五行歌にパントマイムの要素がある?
表現するという点は共通していますね。
最低限、「わかる」ということが前提になりますね。
わかるけど味がある、面白い、意外だ、など。

投稿: ripple | 2007.09.26 23:58

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