« 作品7 | トップページ | 夏まつり »

2007.07.20

しあわせ

きのう、ある人の日記にコメントをしたことをもう一度ここに書いてみよう。
ノーベル賞をもらったサミュエルソンの名著『経済学』に、つぎのような方程式が載っている。ハピネス、つまり幸福とは、物質的供給を欲望で割ったものに等しいというのである。これによると、より幸福になるためには、分子の物質的供給が増えるか、分母の欲望を減らすかのどちらか、あるいはその両方が叶えばいい、ということになる。かなり荒っぽい方程式ではあるが、真実をついていると思う。

              Material Supply
Happiness  =   ─────────
                                  Desire

これを日本語に置き換えてみよう。幸福には愛情なども含まれるから、物質的供給だけでなく精神的供給も入れて、仮に「供給できるもの」としてみる。すると「しあわせ」とは、物や愛情をたくさん得られること、あるいは、欲望を少なくすること、となる。分母を小さくするか、分子を大きくするしかないのである。

             供給できるもの(有限)
しあわせ
  =  ──────────
                                   欲 望

戦後は何もなかったから、少しでも何か手に入ると喜べた、嬉しかった。新しい自転車を買ってもらったら、宝物のように大切にした。電話がついたときはわくわくした。冷蔵庫が来たときも興奮した。テレビが来て、大いにはしゃいだ。それに色がついて息を呑んだ。車を買って、自分が金持ちになったように思った。とにかく、新しいものが手に入るたび幸福感を味わった。

ところが、物質的供給にしろ精神的供給にしろ有限である。逆に、欲望のほうときたら、ほとんど無限なのだから始末がわるい。望みのものを手に入れても、しばらくすると、もっといいものが欲しくなる。そこで満足して止まるということがない。

仏教をはじめ、いろいろな宗教で「足るを知れ」と教える。「少しのことでも感謝しなさい」と畳みかける。感謝は満足につながり、欲望を抑えるからである。極端な話、無限のしあわせを得るには、欲望をゼロにすればいいのだ。瞑想を体験した人なら分かるだろう。深い瞑想に入って、欲望や執着から解放されると、そのとき静謐で深奥な無限の喜びを感ずることがある。

欲望をゼロにしたら進歩がないという人もいる。だが、進歩ってなんだろう。進歩が自然を破壊し、地球温暖化を招き、人類の命までおびやかしている。もう、ここら辺で心の底から「足るを知る」べきなのではないだろうか。

足るを知れば
いつでも
どこでも
だれでも
幸せになれる


« 作品7 | トップページ | 夏まつり »

コメント

幸福とは、物質的供給を欲望で割ったものに等しい。
素晴らしい賢人の言葉です、昨夜、300g位の未熟児も、特殊保育器で、育つ様に、成ったと言う、話聞きました、以前は生まれて、無事育つ、子供しか籍に入れない時代有りました、誕生後1年してから、籍に入れたと聞きました、今は子供の命もお金で左右される時代ですね、

幸福の意味を考えさせられました、

投稿: 10月のマルコ | 2007.07.20 11:25

幸せは自分の心が決めるのだと思います。


投稿: sakura | 2007.07.20 12:00

★マルコさん、
文明が進歩しても幸福を実感できないのは、
欲望も大きくなっているからでしょうね。
情報が欲望をかきたてたりするから。(^-^)

★sakuraさん、
まことに、おっしゃる通りだと思います。
このことばは、sakuraさんのモットーでしたね。

投稿: ripple | 2007.07.20 12:20

なるほど、そうですね。
こんな時代だからこそ、日々、幸福感を持って
生きていける人は、真の「しあわせもの」なのでしょうね。
自分が変われば幸せはすぐそこにあるのに・・・
いくつになっても未熟者です。五行歌作れそうですね。

投稿: なっちのママ | 2007.07.20 12:44

なっちのママさん、
sakuraさんの言うように、幸せは自分の心が決めるのですから、
「しあわせだ、ありがたい、うれしい、よかった、感謝感謝」
で生きていける人が本当に幸せな人なのだと思います。
平凡ななかに幸せの材料はいくらでもありますよね。
それを失ったとき気づいたのでは、ちょっと遅い。(^-^)
五行歌ね、考えてみましょう。

投稿: ripple | 2007.07.20 13:09

むかしプロポーズされて返事をどうするか考えていた
ある日彼は「幸せなんてあるものではない」といった
幼い私は
此処で二人で幸せになる努力はしない人なのか。と不信におもった。
もう一言「地道に努力して二人の幸せをつかもうよ」といってくれたらなあ?

幸せも言葉足らずではつかみそこなうこともある。

「どういう意味でしょうか?」と聞かないわたしが悪いけれどね

投稿: みちこ | 2007.07.20 18:34

幸せなんてあるものではない、二人でつくるものだ、
と彼が言っていたら、みちこさんも違った人生を
歩いていたのかもしれませんね。
あと一言がいえなくて失敗したこと、わたしも少なく
ありません。

投稿: ripple | 2007.07.20 18:48

さっそくの五行歌を有難うございました。これは真理ですね。
欲望はストップ、足ることを知って幸福になりましょう。。。ですね。

投稿: なっちのママ | 2007.07.20 20:44

我が家にさる坊さんの書かれた次の言葉が
飾ってあります。

転んだら
起きればいい
つかれたら
やすめばいい
それも人生

そうだそうだと思いながら疲れすらも
認めたくない私です。

昨日S病院の心療内科で
「あなたも疲れる時があるでしょう。
疲れたな、これやりたくないなと思ったら
休みなさい。ゆったりとした時を過ごしなさい。
休養は決して悪ではありません」と
助言されました。

私の長引く痛みもこころがゆったりすることで
軽減するかも。

性分とは言いながら病気ををしてから生き急いで
いる気が自分でもします。

欲望は膨らむばかり。困ったものです。

投稿: Kei | 2007.07.20 21:18

★なっちのママさん、
欲望は切りがないから、それに振り回されない理性が
大切ですね。ブッダがお酒を飲んではいけないという
戒律を作ったのも、欲望の抑えがきかないことを考え
ていたからでしょう。ちょいと一杯が二杯になる。
二杯が三杯に・・・。

★Keiさん、こんにちは、
お坊さんの言葉は自然に生きることを説いているよう
ですね。痛みは緊張や血行障害から来ることが多いか
ら、ゆっくりからだを休めることは大切でしょうね。
一週間ぐらい温泉で療養するのもいいかもしれません。
あとは、からだの声に耳を傾けるようにする。
からだが休めと言ったら休みましょうね。(^-^)

投稿: ripple | 2007.07.21 11:54

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 作品7 | トップページ | 夏まつり »