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2007.06.12

つらいとき

つらいとき
しおれた花に
水をやるように
心に如雨露でかける
幾つかの言葉がある

如雨露:ジョウロ

けさの読売新聞の「編集手帳」の書き出しにあった言葉だが、これは五行歌になりそうだなと思って五行に分けて書いてみた。うん、なかなかいい。そういう言葉が二、三、紹介されていたが、本題は桑田投手のメジャーリーグ・デビューの話だった。

39歳にしてメジャーのマウンドに立ったパドレスの桑田は、くしくも松井秀喜の所属するヤンキースを相手に2回を投げた。松井は四球だったが、A・ロッドに一発をくらった。桑田投手のインタビューを見ると、試合前も試合後も感謝の言葉ばかりだった。とくに「野球の神様ありがとう」と繰り返していたのが印象的である。

編集手帳
 つらいとき、しおれた花に水をやるように、心に如雨露(じょうろ)でかける幾つかの言葉がある
◆たとえば、何年か前の本紙で読んだ「交かん」と題する詩。作者は小学3年生の男の子である。「人間ってね/イヤなことが/いっぱいたまると/幸運と交かんできるんだよ」。交換してもらえる日がふと待ち遠しくなる
◆北野武監督の映画「キッズ・リターン」で挫折した青年ふたりの交わす言葉もいい。「おれたち、もう終わっちゃったのかなあ」「バカヤロー、まだ始まっちゃいねえよ」。まだまだ、これからと思う
◆この人は心の花にどんな水をくれてきたのだろう。日本人選手としては史上最年長、39歳2か月のパイレーツ桑田真澄投手が対ヤンキース戦で大リーグのマウンドに立った
◆甲子園の星、巨人のエースと、過去に生きようと思えば何不自由なく生きられる人である。限界も遠くない年齢でマイナー契約からメジャーに挑むという険しい山坂を選び、開幕を目前にして足首ねんざの重傷を負った。天を恨みたい夜のなかったはずがない
◆打たれはしたものの、試合を終えた桑田投手は穏やかな表情で感謝の言葉のみを繰り返した。「涙が出るほどうれしかった」「心のなかで野球の神様に、ありがとうございます、と言いました」と。一語一語を、わが胸の水の保管庫にしまう。

(2007年6月12日  読売新聞)


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コメント

しおれた花には
そっと根のほうから
そんな優しさが
水を吸う
気持ちになるのよ

投稿: みちこ | 2007.06.12 11:52

本当に、そうですね。気がつきませんでした。
それにしても如雨露という漢字、すてきですね。

投稿: ripple | 2007.06.12 16:19

桑田君は、PL学園在学中からファンでした。
彼は昔から謙虚な人でした。今も変わっていない事を
知って嬉しくなりました。
彼には「挫折」という言葉がないのかもしれません。
大いなるものに感謝が出来る人は強いと思います。
如雨露・・・優しくて素敵な字(言葉)ですね。

投稿: なっちのママ | 2007.06.12 16:26

なっちのママさん、こんにちは、
桑田・清原は、数奇な運命を歩んでいますね。
とくに、がんばる桑田には野球の神様がついているのでしょう。
その彼も39歳ですからね、りっぱなものです。

とつぜん、一軍行きを命じられ、途中の飛行場で記者たちから
背番号は18だと聞かされて、本当ですかと絶句。巨人時代の
背番号です。それから背中を向けて、男泣きに泣いていました。
彼のこころは野球の神様への感謝でいっぱい。泣ける話です。

投稿: ripple | 2007.06.12 16:41

つらいときを、読んでいると、如雨露と言う言葉いいですね。つらい時に、心に掛けてやるって、初めて発見しました。
人生って、水を掛けたり、掛けられたり、しおれたり、生き生きしたり、時には、かれそうになったりの繰り返しなんですね。
rippleさんのブログのファンになりそうですこれからもよろしくお願いいたします。

投稿: トミー | 2007.06.12 21:03

先生の暖かな心が、良い記事を観付け、穏やかな心が、先生のブログファン増えていくのだと想いますよ、

投稿: 10月のマルコ | 2007.06.12 21:25

rippleさん 
”つらいとき
しおれた花に
水をやるように
心に如雨露でかける”うまい!とても良いですね。
私も何時も心に綺麗な水をかけたく思います。
皆様とのコメントのやりとり どれも素敵ですね。
有難う御座いました。

投稿: sakura | 2007.06.12 22:40

★トミーさん、
わたしも如雨露がとても気に入りました。
つらいときは心が乾いているのかもしれません。
そんなとき、如雨露で優しく水をかけられたら
どれほど気持ちのいいことでしょう。
ちょくちょく遊びに来てください。(^-^)

★マルコさん、
数日前、桑田の男泣きをみて、もらい泣きしました。
根性のある奴がいるもんだと心から感心しました。
桑田選手に甘露の雨が降り注ぎますように。

★sakuraさん、
これは文章を五行に並べ替えただけですが、いいですね。
やはり、美しい日本語を使える人は、文章も詩も歌もいい。
精進努力したいものです。温かいレス、ありがとうございました。

投稿: ripple | 2007.06.13 18:02

つらい時
かなしい時
くやしい時
苦しい時
もう一度よく
自分を
みつめて下さい
あなたはやはり
自分の事しか
考えていません

どこで見つけた言葉かも忘れてしまいましたが
折にふれ思い出す言葉です。

家族のこと、友達のことで思い悩む時、家族や友達のことを
考えているようで、実は自分のことしか考えてないことに
気づかされます。
たとえば連れ合いが病気になっても、
連れ合いその人を心配するのでなく、連れ合い本人が元気で
活躍できないことを心配するより、じぶんとの関わりの中で
しか心配しないとかetc.

心に如雨露で水やりして”相手の立場にたった”思考をしたいものです。

ちょっとズレレスですが桑田選手には拍手喝采。

投稿: Kei | 2007.06.14 22:35

Keiさん、
いい言葉ですね。家族や友達のことを大切に思っていても、
そうすることが自分にとって都合のよいことだからです。
ひとはまったく自己中心的な生き物です。なかなかそのこと
に気がつきません。ヴィパッサナー瞑想でよく語られる
こんな話があります。

王様がお妃さまに尋ねました
世界で一番大切な人は誰かね?
お妃さまは「それは私です」と答えました
王様はこう言いました
「よかった、私もいま同じことを考えていたのだよ」

わたしの先日の歌です。

利己的な人は
嫌われる
真に
利己的な人は
利他的な人である

Keiさんの痛みが少しずつ軽くなっていくことを
お祈り申し上げます。

投稿: ripple | 2007.06.15 09:25

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