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2006.12.30

金子兜太さん

きょうから冬休みなので朝9時半ごろまでゆっくり休んだ。録画しておいた番組を見たりして、くつろいだ。庭仕事は一時間ほどブドウの剪定をしただけだ。ことしは、どういうわけかブドウがまだ青いうちにカラスにみんな食べられてしまった。こんな年は初めてだ。

課外授業「ようこそ先輩」は、俳人の金子兜太とうた先生だった。いきなり、金子先生がふんどし姿で腹を乾布摩擦している映像が出た。大きな太鼓腹である。300回も腹をこするという。それから青竹踏みを始めた。これも300回やるそうだ。さらに庭のほうを向いて直立不動で、すでに亡くなった人たちの名前を頭で唱えるそうだ。トラック島で生き残った先生は、多くの仲間の死を見ている。その供養をしているのだ。その数は130人という。これが87歳にしてなお元気かくしゃくとしている先生の秘密だなと思った。

秩父の母校を訪れて、小六の生徒を相手に授業をする。まず、鞄から愛用している尿瓶しびんを取り出して、生徒に見せて回す。そこで一句「秋遍路しびんを手放すことはない」。金子先生が生まれたとしは1919年で一句一句だから、俳句をやることなったとか。

教室の外に出て、長瀞ながとろの河原で俳句をつくる。ちょっとした吟行だ。そのとき金子先生は「石も枯れ葉も、すべてに命が宿っている。そういう想像力を働かして句を作ってみなさい」という。対象をじっと観察していて、そのときにわいてくる言葉を句にすればいい、とも。ただ見るだけじゃなくて、抱き合ったらいい。抱き合っていると、かならず何かが伝わってくるはずだ。熱いものがわいてくる。そのときに頭を使って言葉にしたらいい。

Touta

俳句は季語を使うので花鳥風月を歌う傾向があるが、金子兜太先生はもっぱら人間の命を詠ってきたという。人間のいのちを詠ううちに、ものにはみんな命があることがわかってきた。だから、そのいのちを詠ったらいいという。ときには季語などなくてもいい。五七五に囚われなくてもいい。87歳にしてこの自由な発想力を持っていることに畏れ入る。


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コメント

 金子兜太さんとお会いになったのですか。
 いかがでしたか?

 ボクのマイミクの藤田三保子(mixi name ブルーキャット)さん。彼女は、女優で画家で朗読教室の講師。シャンソン歌手としていま人気急上昇ですが、俳句もやってて句会代表でもあります。金子兜太さんともNHKの俳句番組で共演したことがあって、その直後いっしょに飲んだときに金子さんの話もしましたよ。

投稿: 百楽天 | 2006.12.31 06:58

87歳になっても自由な発想力を持つ金子兜太先生!
ご立派ですね。あやからせて頂きたいものです。
さて今年も大晦日となりました。
今年はrippleさんのブログにうかがって色々な事を
教えて頂き楽しませていただき有難う御座いました。
来年も宜しくお願い申し上げます。
どうぞ良いお年を!

投稿: sakura | 2006.12.31 15:45

★百楽天さん、
NHKテレビの番組で見たのです。
BSの俳句王国もよく見ます。
はい、藤田三保子さんがゲスト出演
されたのも覚えています。多才ですね。
金子兜太さんは、87歳なのに気が若く、
俳人のなかでも季語にこだわらず自由
奔放な句をつくられていますね。

★sakuraさん、
いつも書き込みありがとうございます。
おそらくこのblogの書き込みチャンピオン
だと思います。blogを活気づけてくださり、
感謝しております。
とうとう大晦日ですね。sakuraさんも
お元気で、来年もよい年でありますように!

投稿: ripple | 2006.12.31 15:57

私も金子さんの番組、チラリと見ましたよ。いきなりふんどし姿には驚きました。仕事中だったのでじっくり見てはいないのですが、女の子の句が MDとくまのぬいぐるみでリラックスするという内容の句で、金子さんが私もこの句をもらいたい、しびんなんか大事にしてるばっかりじゃだめだよなあ、という意味のことを言った時に、思わず笑ってしまいました。

この放送、ちゃんと見たかったです。
では、新年が素晴らしい年でありますように。

投稿: jun | 2007.01.01 08:57

junさん、
もしかしたら再放送があるかもしれませんね。
わたしは87歳のエネルギーをわけてもらいたい
くらいです。人間を詠む俳人、ずばずば本音を
いうところが大好きです。
ことしも、どうぞよろしく。

投稿: ripple | 2007.01.04 00:16

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