肩甲骨の痛み
きのう、右の肩甲骨の付近が痛いという40代の女性が見えた。肩甲骨の内側から脇の下のほうにかけて痛み、夜も眠れないという。2週間以上前に発症し、整形外科に通っていたが痛みがとれなかったそうだ。感染症や内臓の病気はないらしい。思い当たるのは、寒い日に野球の応援に行ったことぐらいだという。デスクワークで背中が張っていたところに、寒さが加わって血行障害を起こし、なにかのはずみに筋肉に思わぬ負担がかかって傷めてしまったのだろう。
左肩にくらべて右肩が高い。右側の首と肩のあいだの筋肉が緊張して肩を引っ張り上げているのがわかる。右肩甲骨の外縁がひどく硬く、もりあがっている。熱はない。指で触ると、飛び上がるほど痛がる。細い筋線維か毛細血管などが切れているのかもしれない。
鍼治療は初めてなので、いちばん細い鍼で右側の脊柱起立筋、菱形筋、肩甲骨周囲のかたいところを刺していった。鍼はぜんぜん痛くない、気持ちがいい、という。つぎに温灸をして筋肉をほぐした。それから、カウンターストレインで圧痛点のつよい筋肉から緩めていった。広背筋、肩甲下筋、胸鎖乳突筋などだ。これで痛みがだいぶ取れた。
今日また来院したが、きのうの痛みは半分以上とれたといってニコニコしている。なんでも12時間ぐらいぶっ通しで眠ったそうだ。きょうは、小円筋、棘下筋、僧帽筋のカウンターストレインを加えた。これでゆっくり休めば9割ぐらい治りそうだ。痛みがひどくて動かせないときは鍼灸がいい。動かせるようになったら、らくな姿勢で固定して痛みをとるカウンターストレインが効く。鍼灸だけでなく手技療法を勉強しておいて本当によかったと思っている。
コメント
思いがけない痛みも
先生に緩めてもらうと
自分へのプレゼント
に思えてきました
ありがとうございました
Hoo
投稿: Hoo | 2006.03.10 17:07
Hooとは、「~らしい」ハンドルネームですね。
治療中に気持ちがよくて吐くため息みたい。
フーッ!
プロバイダに障害があったようで、30時間
ぐらい更新ができませんでした。
投稿: ripple | 2006.03.10 17:34