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2006.02.25

お経というもの

親戚の法事があった。同じ日に3つの法事があるとかで、和尚さんはとても忙しそうだった。この和尚さん、正直言って、お経が聞き取りにくい。もともとお経は分かりにくいものだが、それでも前の和尚さんなら、般若心経などははっきり聞き取れた。だが、この和尚さんは分かりにくい。ほとんど母音しか聞こえないのである。

「カンジーザイボーサー、ギョージンハンニャーハーラーミータージ…」というところが、「アンイーアイオーアー、オーインアンヤーアーラーイーアーイ…」と聞こえる。いちおう般若心経は諳んじているので和尚さんの声をなぞることはできるが、そんなにまで曖昧にしないでほしいと思った。

白隠禅師の坐禅和讃なんか、ゆっくり読むとなかなか味わい深い。そのお経も、この和尚さんにかかると、みんなア行になってしまう。「シュジョーホンライホトケナリー…」が、「ユヨーオンアイオオエアイー…」となってしまう。お経は分からないぐらいでいい、そのほうがありがたい、などという人がいるが、そういうもんだろうか。

お釈迦様の時代は文字が普及していなかったので、その教えはもっぱら暗誦して後世に伝えられた。お経によくある如是我聞というのは「わたしはこのように聞きました」という前置きだ。だから、もともとお経は話し言葉に近いものだったはずだ。少なくとも平易な言葉で暗誦されていたに違いない。それがやがてパーリ語に記録され、漢字に音訳され、長い時間かけてはるばる日本に伝わった。その過程でひどく難解なものになってしまったのだろう。

お経はわかりやすいほうがいい。言葉をやさしくして、節をつけ、童謡や唱歌のようにしたらどうだろう。歌いながら楽しくお釈迦様の教えを学ぶことができるではないか。賛美歌の仏教版というわけだ。歌謡曲やラップでもいい。ビートルズの "Let It Be"なんか、成功しているではないか。


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コメント

 ボクの日記「古代歌謡とペンタトニック(五音階)」のレスで、おまさ姐さん(Mixi neme)が、お経について面白いことを書いています。

 ちょっと覗いてみてください。

 もともとは洋楽で、今は邦楽をやっている姐さん、さすがです。

投稿: 百楽天 | 2006.02.26 00:35

聞きかじりですが・・・
昔は、声の良いお坊様が、人気あったとか・・・

>般若心経は諳んじているので

rippreさんのブログの雰囲気には
似合わない言い方ですが・・・


     かっこいい~!


です。
「写経っていいなぁ」と思いつつ
幾年・・・

投稿: take1962 | 2006.02.26 03:55

何十年か生きてきて、ようやくブッダやキリストの本来の教え、彼らがどのように生きたかを知りたいと思うようになりました。

投稿: チエ | 2006.02.26 06:07

百楽天さん、
お経も音として、また歌として聞けば、ことばの意味より面白い発見があるものですね。以前、桜井真樹子さんの白拍子の舞を見たことがあります。そのときの歌がやはり一音を長く引っぱる歌い方でした。桜井さんは天台声明を学び、古代の歌や舞を再現しておられます。不思議な世界を垣間見ることができました。

投稿: ripple | 2006.02.26 12:26

take1962さん、
声のいい人が人気があるのは今も同じように思います。お坊さんは声がいい人が多いですね。声がいい人がお坊さんになるのでなく、おそらく、毎日お経を読むから声がよくなるのでしょう。そういえば公明党の議員さんにだみ声の人が多いですね。毎日、ナンミョウホウレンゲキョウをやっているのでしょう。

チエさん、
いろんな人が書いた伝記を読むのも面白いと思います。中村元先生の「ブッダの真実のことば」なんかも原始仏教なのでいいですね。宗教臭くなると、もういけません。

投稿: ripple | 2006.02.26 12:40

うちの実家のあたりでは法事の時には
本を渡されて、お坊さんと一緒にお経を読みます。
それからお念仏っていうのをみんなでおこないます。
これは祖母がずっと習いにいっていたからかな。
ご詠歌とお念仏、子どもの頃から聴いていたので
節とか覚えてしまいました(*^o^*)
途中の休憩は砂糖をとかしたお湯なんですよ。

投稿: lily | 2006.02.26 13:22

lilyさん、元気?
うちのほうでも念仏講がありますが、年寄りばかりになってしまいました。ナームーアーミーダーンブツを繰り返すのですが、これがゆったりしたリズムで、聞いているほうは眠くなってしまいます。御詠歌もいいですね。ときどきチャリーンとりんを鳴らしたりして。
 こういうのを今風にアレンジしたら、お釈迦様の教えも自然と普及するでしょうね。いまではお葬式や法事、お墓参りぐらいしかお寺とのつながりがなくなってしまいましたね。ちなみに、私はいまお寺の世話人で、いろんな行事に顔を出しています。こんどは4月8日の「花まつり」です。

投稿: ripple | 2006.02.26 14:15

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